9月11日(火)に開催された予算特別委員会において、質問いたしました項目および回答の要旨を報告いたします。
【前文】
昨日は、私の地元であります「櫛田神社の秋季例祭の日」でありまして、氏子の皆さんの無病息災や地域の安全安心、そして実りの秋を中心とした豊年などを願って、猿田彦を先頭に獅子や神輿などを含め、約100人の行列が4カ所の御旅所(おたびしょ)を順次めぐります「御巡航」が行われたところであります。
この「御巡航」のハイライトは、神社に戻る際、御巡行で託された穢れ(けがれ)などを払う意味で行われると伝え聞いております「火渡り神事」でありまして、昨日も多くの住民の方や写真愛好家の方々が御集まりでして、獅子や神輿が燃えさかる炎の中を駆け抜けるたびに大きな歓声が上がっておりました。
さて、こうしたお祭りも「地域の安全安心」などを願って行われていることは、今ほども申し上げましたが、今年の夏も暑い日が多いと同時に「ゲリラ豪雨」の発生も多かったと聞いております。
そこで、本日の予算特別委員会においてこのゲリラ豪雨を中心とした「防災対策」を中心に質問をしたいと思います。
【質問】
今回の補正で計上されている 防災対策費 止水シート購入について
止水シートは土のう袋450個分の能力があるとの説明だったが、どのようなものなのか?
【回答:島木総務課長】
今回、指定寄付により補正計上した止水シートは長さ5m、高さ65cmまでの浸水を防ぐことができるものであり、設置も簡単で、再利用も可能で、冠水時にシート内に水が入ることにより重りとなる有効なシートである。
【質問】
8月28日の全員協議会で、大雨洪水警報が発令された7月21日の被害状況についての報告があったが、本市における最近のゲリラ豪雨被害の状況と傾向について、どのようにとらえているのか?
【回答:安吉下水道工務課長】
7月21日の大雨では大門、大島地区を中心に全市において床上浸水1件、床下浸水43件の被害があった。
その要因については、未明から短時間に150mmを超える非常に強い雨が降り、排水先である農業排水路が機能不能となったことが大きかったと考えられる。
【質問】
これまで被害のなかった地区でも新たに被害が発生したと聞くが?
また、警報の発令がAM3:25だったことから、当局の初動体制に問題が生じたのではないか?
【回答:安吉下水道工務課長】
今回の豪雨により新たに小島地区で被害があった。
【回答:島木総務課長】
時間外の体制については都市整備部、産業経済部、総務課など関係部局で災害応急対策班を設け対応してきたが、今回の豪雨は想像以上の雨量であり警報発令時にはすでに浸水も始まっており、また新たな浸水地区も発生したことから十分な対応ができなかった。
現在、この反省も踏まえ全部局により市内全域を区割りした体制を検討している。
【質問】
私も大門二口地区や島地区の状況を目の当りに見て、災害時は排水パイプの設置や交通整理、部署の連携指示など、現場を掌握できるような主任者を設置する必要があると感じたが?
【回答:島木総務課長】
当然、現場での対応が必要でありそのような体制を構築したい。
【質問】
今回の豪雨で床上浸水1件、床下浸水が16件あった大門枇杷首地内での主因についてどのような把握をしているのか?
【回答:島木総務課長】
先ほども申し上げたが、想像を超える大雨であったことが主たる要因であり、過去にこのような被害はなく、牧野新用水下流の水門が開いていれば被害は軽減できたのではないかと考えている。
【質問】
水門の管理者および高岡市との連絡体制を検討されたのか?
【回答:島木総務課長】
今回の反省から、当該水門の管理者である高岡地区牧野新用水調整委員会、高岡市担当部局、当市担当部局、枇杷首自治会で協議し連絡体制を構築した。
【質問】
本市は合併により誕生したわけであるが、防災面と云う事に関しては自治体としての範囲が広域となったことから、市民から防災体制への不満などがあるのではないか?
【回答:島木総務課長】
4月以降ゲリラ豪雨が頻発しており、毎回同じ箇所が浸水する場合が多く対応が遅いという声も聞いている。
災害発生時において、市への連絡先を市民に周知することが大切であると感じている。
【質問】
7月21日の体制を批判しているのではなく、今回のことを教訓に今後どのような体制を構築していくかが大切であると考える。
また、これまで市の雨水対策基本計画により整備された箇所もあるが、その効果の検証については?
【回答:安吉下水道工務課長】
これまで整備した片口雨水ポンプ場、作道地区雨水貯留施設において効果を確認しており、今後、基本計画の沿って他の施設についても整備を進めたい。
【質問】
今年度、雨水対策を計画している大門地区および大島地区の整備内容は?
【回答:安吉下水道工務課長】
大門二口から大島地区にかけた中村排水区における雨水対策の調査、実施計画を予定しており、現在関係者と協議を進めている。
【質問】
総合計画中後期実施計画では雨水対策基本計画に関して、平成29年度までに総額33億円の予算付けがなされているが、近年の雨量状況を鑑みたとき雨水対策の更なる必要性が発生してくるのではないかと考える。
市として今後の財政負担を考慮した場合、雨水対策の所管を上下水道部から都市整備部に移行し、合併特例債を活用できるインフラ整備として対応したほうが有利であると考えるが?
【回答:岡部財政課長】
現状では雨水対策事業は特別会計であり、財源として国の補助金や下水道整備事業債を活用している。
なお、下水道事業債を利用した時の市の負担は31.5%である。
【質問】
今後も有利な財源確保に努められたい。
話は変わるが、6月13日に発生した大門中村地内における焼夷弾発見の際、現場の対応が不足していたのではないかと考えるが、市としての緊急時における初動体制の見直しが必要であったのではないか?
【回答:島木総務課長】
当日、現場対応者が現地にいなく反省をしている。
今後は現場において連絡調整が図れる体制マニュアルを作成し対応したい。
【質問】
先の新庁舎概要平面図説明において、新庁舎では3階に防災対策本部を設置する予定であったが、現時点でどのような機能を検討されているのか?
例えば、以前にも申し上げたが、ゲリラ豪雨や津波などの状況を把握するために、遠隔操作できるカメラを想定される災害箇所などに設置し、画像による情報把握ができる設備などがあってもいいのではないか?
【回答:一松政策推進課長】
新庁舎では防災対策本部室、防災行政無線室および総務課を同じフロアーに設置し、災害情報の集約および周知を図りたい。
また、防災行政無線の整備に合わせ、戸別受信機の配置や双方向の通信機器、遠隔画像システムなどの設置についても、今後検討していくことになると考えている。
【最後に】
市内には防災行政無線の無い地区や聞き取りにくい地区もあり、災害時の情報伝達手段として戸別受信機の配置が有効であると考える。
防災機能の拡充と云う事に関しては、庁舎整備に関連して様々な検討が必要であり、限られた財源のなか真に有効な施策を実行していただきたい。