平成28年7月1日(木)
参加者:南郷の里山を考える会
顧 問:池田國男、事務局長:高橋久和
昨日の「ものずき村」に引き続き、やはり昨年より「笹の葉」の収穫に取り組んでおられる「北信州森林組合」を訪問しました。
こちらで収穫された「笹の葉」は、「(株)小林多男商店」で買い取りをして頂いているそうです。
「長野県産 笹の葉 買い取ります」と表記されている信州森林組合員さん向けのパンフでは、小林商店は「笹の葉やモミジ、朴葉や柏葉などのつま物からクルミや栃の実などの木の実」を、全国に届けている長野市の会社だそうで、「笹の葉」に関しては、北海道から青森、秋田、山形、新潟など東北一帯の生産者から、年間5,000万枚を仕入れている実績があるのだそうです。
(昔は、ここらでも笹の葉の採取をしていましたが、近年は東北が中心になって行ったとか。でも震災の影響もあってか昨年から地元産の話が・・・?)
長さ27cm以上、幅7cm以上の物で斑点や虫食いの無い物を、50枚一束として輪ゴムで束ね(こちらでは、ふき取りなど市内で、摘み取ったままの状態で)、2円 / 1枚で買い取っていただけるそうです。(但し、持ち込まれ一旦保管しておられる森林組合さんでは、やはり冷凍庫での保管をされておりました)
昨年の実績としては、飯山支所管内でお二人の方から約3万2千枚の出荷があったそうです。
説明を頂いた北信州森林組合 総務課長の田中さんのお話では、当森林組合の中でも(地名を言われたのですが、聞き取れませんでしたが)『○○より北の地区での「笹の葉」はこの規格より大きい物が多いが、南の地区では笹自体の生育もあまり芳しくない。』との事でして、その理由としては、やはり降雪量が関係しているのでは?とのこと。
『「北信州森林組合」の中でも南と北とでは、冬場の気温はさほど差が無いが降雪量は違っていて、北の岳北地区では積雪により笹が被圧され倒れてしまい、翌年に生えてくる笹は全て新芽のものとなる事が多い』との事でした。
また、昨年収穫された約3万2千枚の「笹の葉」の収穫地は、民家の裏の畑で広さ的にも狭いものである。との説明を頂き、現地視察をさせていただきました。
「笹の葉」の収穫者である佐藤さん宅を訪ねて、住宅の裏山にある畑地に案内をいていただきましたが、畑地と住宅の間には用水が流れており、畑地の中央では作物(ナスやきうり)が育てられ、そしてその畑地の両側は(たぶん隣地だと思いますが)杉などの高木が光をさえぎるくらいに大きく育っているような比較的傾斜の強い斜面の畑地でした。
お聞きしたところによると昔はこの傾斜地全体が畑地でありましたが、農作物も自家用としてはそれほどの面積もいらなくなり、周りから「笹」が生い茂ってきて「困っていた」そうです。
昨年、「北信州森林組合」での「笹の葉」の買い取りの話を聞き、どれほどとれるものかわかりませんでしたが、「週に2〜3回のペースで収穫した結果、家のすぐ裏の畑と言う事もあり、思ったより多くの枚数をとれたと思う。」との事でした。
この佐藤さん宅の「笹畑」の広さと言えば、約600?程度でして、畑全てで「笹の葉」を採集しておられるのではなく、取りやすい場所(生育の良い場所)から順にとり、収穫時期を2回に分けて(1回目でまだ早いものは残して)とっておられるとの事でした。
今年も御近所の方とお二人で「笹の葉」の収穫をされているそうで、昨日も約2時間ほどで1、100枚(22束)ほどとり、乾燥するからと濡れタオルを掛けて保存されていた「笹の葉」も見せていただきました。
佐藤さんの裏の畑でも、畑地への光をさえぎる高木はなく(両側は林状態でしたが)、方向は分かりませんでしたが(多分南向き)日当たりも良く、水はけのよい傾斜地だったと感じております。
ただ、どうも我が地(射水市内)の「笹」とは品種的には同じでも、DNAが違うのでは?と感じてしまうくらいに、茎の太さや背丈の高さの違いが気になっております。