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2015-11-24 22:00:44
スウェーデン ウプサラ市議会公式訪問

平成26年10月13日(月)


スウェーデンでの滞在先である「PARK INN UPPSARA」  (パーク イン ウプサラ)ホテルの横にあるアパートの前庭のカエデ類の葉は見事に紅葉し、ナナカマドの実も赤く色づいています。

ロンドンに比べさらに緯度が高いせいか、ウプサラの街では街路樹の一部ではもう葉の落ちた木々も見受けられ、「冬の雪が降る前」といったような感じです。

市庁舎までは車で10分もかからないくらいに近く、予定の10時をめがけてホテルを出たのですが、この日は公式訪問後の午後からオランダへ向かって出発することになっておりましたので、ホテルを出るまでの荷物整理に若干の時間を費やしてしまいました。


ウプサラ市庁舎では Stefan Hanna(ステファン ハンナ)副市長さんに出迎えて頂いたのですが、副市長さんは会議室に入ってこられるなり「こんにちは・こんにちは」と声を掛けられての名刺交換を始められたので、皆は一瞬キョトンとしてしまいましたが、実は1990年代にIT関係のビジネスマンとしてアジアを担当され、神戸で暮らしていたことがあるそうで、日本語を話されるのは10何年ぶりとの事でした。

Hanna(ハンナ)副市長さんのご挨拶では、
・ウプサラは東京と京都の混合したような都市である。
・ウプサラはスウェーデン ヴァイキングの本拠地であった。
・ウプサラには昭仁天皇が2回訪れている。
とお話をされ、

現在の人口は約20万人(最近の資料では18万8千人)で、その内の75%が中心市街地に住んでおり(逆にいえば、残りの25%の人たちは郊外に居るという事になる)、面積は首都ストックホルムの約10倍の広さでスウェーデンで4番目に大きな市である。
人口が年々増加している事などから2050年までには現在の75%増となる35万人の人口を予測しているとの事でした。

ウプサラには北欧最古の大学である「ウプサラ大学」があり、市の主力産業である製造業や製薬業などと研究分野において深いつながりがあるが、最近ではIT関係のコンサルタント業が一番成長しており、若い年齢層(学生)の人口の多い事がウプサラの特徴だそうです。

そして、ウプサラ市の政治的課題として2つの問題がある。と述べられ、
その一つは、市の発展に関する新しい産業(アイデア)を地域全体という形で展開していかねばならない事。
そしてもう一つは日本との共通の課題とも言えるが、「高齢化社会」をいかに経済的に支えられるかという事だそうです。

スウェーデンでは1998年から、高齢化社会への対応という事などとも関係して120万人の移民を受け入れてきましたが、日本では東京に居た時においても外国人が少なかったと感じておられ『我々はこの120万人の移民の皆さんと「どうやって融合するか?仕事の創出をどうするか?」といった問題と向き合い「移民の方との統合」を図っている。』・・・との事でした。

副市長さんの時間も限られており、若干の質問をお受けするという事だったので、さっそくと私の視察のメインテーマである「人口問題と少子化対策」について質問をしました。

もちろん前触れ(自己紹介)は英語で、質問自体は通訳の方を通して日本語で行いました。

質問:先ほどの説明において、2050年までに人口が75%増える予測とお聞きし驚いている。

日本では「人口減少社会と少子化対策」という事が問題となっているが、特に福祉政策という事についてはヨーロッパが先進地としての実績を多くもっておられると思っている。
   
その中でも「少子化対策」という事に関して、スウェーデンでは1995年に「男性の育休割当て」に関して法律で定め、西欧での家族政策のモデルとなっているとお聞きするが、そうした国での取組み方に関する意見やそれ以外に市(地方自治体)としての少子化対策などはあるのか?
   
回答:ウプサラ市自体の取り組みはない。
   
ウプサラでは毎年約3,000人の人口が増えているが、そのほとんどが生まれてくる子どもたちと言ってよい。
これは、ウプサラには学生が多く、他市に比べ若い年齢層の比率が高いからだと考えられる。

こうしたことから、児童保育の充実という事が大切だと考えている。

日本の安部首相も「女性にとって仕事と子育ての両立が大事だ」と言っておられるが、そのためには支援スクール(日本で言う保育園?)の充実を図ることが大切だ。


【他の質疑の一部】
質問:農業問題に関して、若者がなかなか育たないが?
回答:ウプサラでは、農業に関係している方(もしくは農業関係の経済指数か?)が1%くらいで、回答にはならないと思う。

質問:説明の中で、新しい産業を地域全体で・・・。とあったが、具体的にはどういった分野の産業を考えておられるのか?
回答:ウプサラには大学や企業が混在しているので、IT(ゲーム)関係や健康産業さらにはソーラーや波浪といったものでの環境(電力)産業などが考えられる。

質問:人口が増え続けているのは都市間競争があっての事か?
回答:表立っての都市間競争だとは思わないが、自然にそういう事になると思う。

ウプサラでは人口の集中化が進みつつあり、そこに比較的裕福なコミューンが出来ているが、経済的に恵まれない地域への支援という事が重要になってくる。  

といったところで、Stefan Hanna(ステファン ハンナ)副市長さんの予定の時間が無くなり、皆で副市長さんを囲んでの記念撮影という事になりました。


記念撮影の後は休憩を挟んで研修会を再開するという事になったのですが、廊下ホールにはコーヒーと段積みになったお菓子が準備されておりまして、このお菓子はこちらの名物らしいのですが、砂糖がまぶしてあるようでして・・・?

私はコーヒーのみ大変おいしく頂きました。


休憩再開後は文書担当主任の Christian Dahimann(クリスチャン ダールマン)氏から説明を頂き、再度6名の方が質問をされました。


【私の感想】
 先ず印象に残ったのは、ウプサラ市の歳出を一般市民の方が買い物をした時
のレシートのような表し方で表現してあった中身で、表現(私が訳した)順に述べると、

1、Skola och Forskola (学校と保育園) 45% 
但しこれを、ハンナ副市長は「子どもたちの教育」と説明されました。
2、Fritid och Kultur  (余暇と文化)   5%
3、infrastruktur Skydd(インフラの保護) 5%
4、Vard och Omsorg (健康と社会ケア)41% 
但しこれを、ハンナ副市長は「高齢者介護」と説明されました。
5、Ovrigt           (その他)     4%
 
totalt:cirka 11 miljarder kronor
合計:約110億クローネ(日本円で約1,628億円、1kr=14.8円で換算)

というもので、いかに教育と福祉関係に重点を置いているか(お金を掛けているか)がわかった。【多分この金額には日本で言う一般会計と特別会計の合算額だと思うが?】

また、ウプサラ市は産業構造や人口問題において大学(学生)とのかかわりが強く感じられ、学園都市というよりは産・学・官(人口ということからすれば+民)連携都市と言った方があっているように思えた。

 ウプサラ市を含めヨーロッパでは人口問題を議論する上で、移民という事に対する感情(思い)が日本とは全く違っていると強く(先のロンドンでもそうだったが)感じた。
【農耕民族と狩猟民族の違いなのだろうか?四方が海で囲われ、江戸時代の鎖国政策の名残とも言うべきなのだろうか?】

我が国においてさらなる少子高齢化が進めば、高齢者社会や産業構造を支える労働力として「外国人労働者」の受け入れという事が当然のように進むのであろう。
歴史の違い(周りの国とにかかわり方が浅い?)などから、ヨーロッパ各国のように人(移民の方も含めて)の受け入れ(交流も含めて)がスムーズに進むのだろうか?・・・と、感じた次第です。
2015-11-24 21:54:16
イギリス ケントカウンティ州議会公式訪問

平成26年10月10日(金)


ロンドンでの滞在ホテルである「HOLIDAY INN KENSINGTON FORUM」を朝の8時に出発し、高速道路などを使って約2時間を掛けて、今回の調査団、最初の公式訪問となるケントカウンティ州議会を訪れました。

予定よりちょっと早めの到着となったが、先ずは2階の小ホール(ゲストルーム?)に案内をされて、ウエルカムドリンク(テーブルに置いてあるコーヒー・紅茶をご自由にお飲み下さいといった様な)を頂き時間調整をすることとなりました。

間もなく2〜3人の方が入ってこられ、誰からともなく「名刺の交換」が始まったので、私もこの日の為にパソコンで(我が射水市を代表する「帆船海王丸と新湊大橋」が描かれている台紙に)作成した英語バージョンの名刺を取り出し、英語での「本邦初公開」のご挨拶です。

『Nice to meet you, My name is Hisakazu Takahashi Imizu city council member.  Imizu is a city located in Toyama Prefecture.・・・・・』
日本語で云いますと「初めまして、私は射水市議会議員の高橋久和と申します。射水市は日本のほぼ中央で日本海側に面した富山県に位置する市です。
日本では、来年には北陸新幹線も開通することから、皆さんが日本にお越しの際には、ぜひ富山そして射水市に来て頂きたいと思います。』
という旨のご挨拶をしたのですが、私と名刺交換をした Gary Cooke(ゲーリー クック・法人及び住民サービス閣僚)氏は「新幹線に乗って富士山を見た事がある」との返事だったので、「日本に来られたのは仕事で、それとも観光で?」とお聞きしたら、「以前に保険関係(どうも東京海上保険らしかったが)の仕事をしていて日本へ行った事がある。」とのことであり、「北陸新幹線では約400kmある東京〜富山間を、約2時間8分で行ける事になる。」との説明にも「こちらでも、ロンドンとフォークストン(現地ではこの地名が聞き取れませんでした)を日本製の高速電車が走っている」との事でして、私なりにもCooke氏とある程度(儀礼的なやり取り以外の)言葉が交わせた事で「一息(自身が付いた)つけた出来事」だったと感じております。

今になって(日本に帰って来てから)考えると、最初に話をした人が「日本に来た事がある(日本人と接した事がある)」Cooke氏であったからこそ、私の話の内容も理解をしていただく事ができたのでありまして、実は、この後も積極的に(私の方から)いろんな人に声を掛ける(挨拶程度の)事になるのですが、あらためて「最初に話をした人がCooke氏で良かった」と感謝しております。

さて、ケントカウンティ州議会(イングランドでは、地方自治体の構造として一層制と二層制が混在しており、ケントカウンティは二層制の地域でして、カウンティは日本の都道府県に近い機能を有しております。日本流で云えばケント県といった方が分かりやすいと思いますが、翻訳しますと「州」となります。)では、地方行財政と施策についてという事で伺いましたが、向こうの資料のテーマは「Local Government Organisation & Funding」で、直訳しますと「地方政府機関と資金調達」という事になります。


先ず、イギリスの行政区画を日本流に考える事が難しいことから、「Local Government Structure」【地方政府の構造】ということでイングランドの行政区画の説明から始まりました。

その中で、ケント州に関するデータについて述べますと、陸地面積は約3,600平方キロ。人口150万人でその内の71%の人が都市部にすんでおり、世帯数は630,000とのことです。

Council Functions【行政機能】としては2層構造になっており、County(ケント州)としては子どもや成人そして高齢者の方の社会福祉サービス。学校の運営。道路整備。バス交通。廃棄物処理などを担当。

州の下部組織District(日本でいえば、市町村)がケント州には13あり、住宅問題や建築規制。都市計画。駐車畳の管理や各種の認可事務。廃棄物収集。市税の徴収などを担当。

さらには、Districtの下(下という表現が間違っているかも?)に306のparish(教会の教区に起源をもつ地域自治組織。但しその事務や機能はそれぞれのパリッシュによって違うとの事)が存在しているとの事でした。


Kent County Council【ケント州議会】に関しては、選出議員が84名。職員が30,000人以上で、その内20,000人余りが学校関係者(教員やアシスタントとの事)。それ(学校スタッフ)以外の約半分(説明ではそのほとんどと言われたが)は社会福祉の担当として働いており、職員の平均年収は19,000ポンド(因みに、英国の平均年収は26,500ポンド、週37時間労働の最低賃金は12,000ポンド)だそうです。

How is KCC Funded(£1.85bn)?【ケント州の歳入(約3,330億円)】(と私はみました)に関しては、学校関係に限定された政府からの補助金が£694(1,265億円)38%と一番大きく、地方税£579(1,030億円)31%(内、住民税£533で全体の29%、事業税£46で2%)、政府から学校以外に限定された補助金が£215(400億円)12%などが主なものであり、全体の7割近くが政府からの何らかの補助金でした。
また、歳出に関しては、学校関係が£721(1,300億円)39%で一番大きく、成人や高齢者を対象にした福祉関係に£325(570億円)17%、子どもや若者の福祉関係に£266(500億円)15%などが主なものとなっております。

Government Policy【英国政府の政策】としての
一番は・1、560億ポンド(約28兆円)の財政赤字への対応。
・そのためには、80%の支出削減と20%の増税。
・経済全体のなかでの公共支出削減策として
・公共部門の支出削減
・民間委託への移行
・但し、保健や学校運営、外国援助(人道問題で共同体や国に対する援助らしい?)は保護されている。
等などであり、そうした中でケント州としての行財政運営を考え ねばならない状況であるとか?

実は、英国では昨年統一地方選挙が実施され、今回の視察でお聞きしている行財政計画に含まれるケント州の来年度予算(案)については、今、住民の皆さんに公開され始めて意見を伺いだした(昨日提示したとのこと)ところらしいのです。

そこで、これまでのReactions【反応】という事(私は【英国政府の政策】に関する反応と捉えましたが?)に関して、
 ・Public(一般市民は)
  ・「その影響について、まだ、気付いていない」と資料を解釈しましたが、説明では市民は改革案に賛成であるとのことでした。
  ・総選挙前のローカルサービスより満足している。
  ・弱者のためのサービスを維持する。

 ・Govemment【政府は】
  ・元の削減目標を満たしていない。
・2018年度までの改善の過程にある。
・さらなる削減が必要。
  等などという事で一応の説明が終わりましたが、私としては国の財政状況とその対策を説明してもらってから、地方政府機関であるケント州の方針を聞かせていただいた方が解りやすかったのでは?・・・と感じました。

これらの説明を受けて、我が視察団からの質問という事に関しては、やっぱりこの財政計画の実効性への質問から始まりました。

【質疑の一部】
質問:国はこれだけの財政赤字を抱え、本当に2018年度までに解消できるのか?
回答:当然そのつもりで、計画がされている。

質問:80%の支出削減や20%の増税を、市民は受け入れているのか?
回答:これまでのところ、市民の理解を得ていると思う。

質問:来年度予算についてどのようにして、意見徴集をしているのか?
回答:予算案をウェブサイトで公開し意見を聞く事にしている。
また、無作為に抽出した市民の方に『住民サービスの為に1,000ポンドを使うとしたら、何に使えばよいか?』といった質問をしたり、企業の皆さんからも意見を聞く事にしている。

私も質問をしましたが当初予定の少子化対策そのものでなく、学校運営(と私は理解をしたが)について質問をしました。
質問:説明の歳入予算の中で学校に関する国からの限定(使い道を)予算が歳入全体の38%、歳出予算の中でも学校関係が39%(£721)【日本円にして約1300億円】と、大変大きなウエイトを示している。
加えて、職員の中でも20,000人以上が学校関係者との事であったが、説明の中で Transfer of schools to academies【アカデミーへの学校の譲渡】という事で、「我々の責任から離れた」との事であったと記憶しているが、ケント州の財政的には確かに負担が減るのかもしれないが、子どもたちの教育という事は大変重要な問題ではないかと考える。
学校関係で20,000人以上の職員が働いている現実と併せて、新たな問題が生じてくるのではないか?

回答:教育に関しては大変難しく、説明をするのに多くの資料と時間が必要だ。必要なら、資料はメールで送るが?(Gory Cooke氏)
職員に関しては、そのほとんどが学校の先生もしくはアシスタントであり、こうした方たちは外部委託となるであろう。

との事でした。

私ばかりでなく、全体的に質問に対する回答が丁寧というか長くそれも複数の方が応えられるので、時間的に多くの質問が出来なかったように感じられ、また、私たちの常識からして、英国全体の財政赤字の解消策に「80%の支出削減と20%の増税」と当たり前のように説明され、「市民も理解(賛成)している」とのこと自体に「ほんとかな?」との思いが強く、それぞれの立場での想いのかみ合わない状況だったと思いました。


それでも予定の時間をオーバーしお昼も過ぎ、研修を終えて「昼食を食べて!」という事で小ホールに戻ってきましたが、途中の玄関ホールでは職員の皆さんなのだろうか?市民の皆さんなのだろうか?大きな(直径2mくらいの)まるい鉄板の上の「ピザ」らしき物を突っつきながらの賑やかな昼食の最中でした。

サンドイッチと果物、コーヒーと紅茶、団員それぞれ好きなものを頂き、食後には説明を頂いた Mr Cooke,Mr Simmonds、Mr Sisutoneさんたちと会話(通訳の方もおられるので)をしながらの楽しいひと時を過ごさせて頂き、午後からは庁舎内の一部(委員会の傍聴も含めて)を見学させてもらい、2時過ぎには「Kent County Hall」を後にした。


【私の感想】
 先ず、イギリスと日本の行政区を考えた場合、歴史的背景の違いなどからあまりにもその構造が違いすぎており、日本のような単純な縦割り(自治会→市町村→県→国)となっていないので、行政の責任範囲がわかりづらかった。

次に、昨年統一地方選挙があったとのことであるが、この選挙で勝った党派が任期中の市政運営を担当することになるらしく、日本の二元代表制における議会の役割とは事が違うらしい。

但し、国の財政赤字を2018年度までに解消すべき(出来るかどうかは、はなはだ疑問であるが)と、強い決意と責任感(たぶんここらあたりが国に負けじと行政運営を担っている方らしく)は感じられた。

Age Profile【年齢構成】の説明の中で、ケントではイギリスの平均より40・50・60代の人口が多く、逆に20・30代の人口が少ない事等から高齢化が進んでいると考えられるとのことであったが、日本ほど(富山ほどといった方が良いかも)低年齢人口の比率が少なくないのではないかと思った。(ケントでは0歳から19歳まで、男女とも3%程度であるが、富山では2%〜2.4%【総人口比】だったと思うので)だから「Transfer of schools to academies」で良いのか?・・・と、あらためて思った次第です。
2015-11-24 21:46:34
自宅での準備から羽田空港離陸まで

平成26年10月7日(火)〜8日(水)


先ほどにも述べましたが、これまでにも海外に行ったことはありますが、9日間の視察に備える準備も大変でした。
我が家では、基本的には「自分の事は、自分で」という事で準備をしたのでありますが、何せ前泊・機内泊も含め9泊、加えて日本に比べ特に北欧は気温が低い(5〜10度ほど)という事で、スーツケースに「入れたり出したり」で大変でした。

公式訪問時も上着・ネクタイ着用だけだったら、「背広でなくて、ニットのブレザーにしたら?シワが付きにくいよ」とか「コートでなくダウン持って行かれ、真空パックで絞ったら小さくなるよ〜!」等などのアドバイスをもらいながら、何とか納め宅配便にて羽田空港まで運んでもらいました。

ここで、私なりの事前調査事項(と云うほどの事ではありませんが、特に関心のある少子化対策について、たまたま【我が家の購読新聞でなく、本当の偶然で上京中に】読んだ某新聞の特集記事が中心です)について述べると、欧州では現時点において人口が最大のドイツ(約8,300万人)とフランス(約6,400万人で欧州第2位)では少子化対策で明暗が分かれており、今後40年以内にはフランスの人口の方が多くなるのではないかとのことです。

このことは合計特殊出生率【女性が一生に産む子供数の平均】(数字は2012年データによる)において、フランスが2.01、ドイツが1.38ということからも想像が出来るかと思います。

この出生率に関して「母親の就労率(資料では、15歳未満の子が二人いる女性の就労率を比較している)や託児率(3歳未満で保育を受ける子割合)の高い国が出生率も高い」という結果が表れており、フランスでは母親の職場復帰が加速する一方、ドイツでは「乳児は母親が育てるべきだ」との価値観が強く、保育所不足が深刻化しているとのことであります。

世界各国の合計特殊出生率(以下の数字は2012年の合計特殊出生率および189カ国を対象にしたランキング)を見た場合、先進国(ここでは世界銀行による分類での高所得経済国56か国とする)では、アメリカ(1.88,132位)を除いて日本(1.41,174位)と同様に合計特殊出生率の低下がみられ社会問題となっていますが、フランス(2.01,120位)やオーストラリア(1.93,127位)、スウェーデン(1.91,129位)、イギリス(1.90,130位)、オランダ(1.72,147位)などでは1990年代以降顕著な出生率の上昇がみられる一方で、イタリア(1.40,175位)やドイツ(1.38,176位)では依然として出生率が低水準にとどまっており、少子化問題は二極化の方向性を見せているとのことです。

ちなみに富山県は1.42、射水市が1.54(本市は例年ですと県平均と同程度でして、この年だけが比較的高くその要因を只今調査中です)です。
また、現状の人口を維持するためには2.07程度だとされています。


今回の海外行政調査では、イギリス(ケントカウンティ州議会)、スウェーデン(ウプサラ市議会)、オランダ(ハウテン市議会)での公式訪問が予定されておりましたので、自己紹介程度は英語(高校・大学以来の事でして、ちょっと予習をしたのですが・・・?)で、質問はその場の雰囲気(他の皆さんも質問があると思われるので)で内容を短めに。

との想いで前泊していた日航ホテルを後にし、集合時間前の8時半過ぎには羽田空港(国際ターミナル)に到着を致しましたが、何分にもこのターミナルも初めての場所なものですから、預けた(宅配の)荷物を取りに行き手荷物とに分けたりで、あまり余裕のない集合になってしまったと思います。

皆さんがそろっての結団式があり出発までの最終説明を受け、台風(18号)が過ぎて穏やかな天候の中で、イギリス(ロンドン・ヒースロー空港)へ向けての12時間のフライトが始まりました。
2015-11-24 21:37:49
平成26年度全国市議会議長会「海外都市行政調査団」欧州コースに参加して

HPでご覧の方は、訪問先別に見ていただければ幸いです。


平成26年10月8日(水)から16日(木)までの予定で、イギリス(ロンドン)、スウェーデン(ウプサラ)、オランダ(アムステルダム)の三か国への行政視察に参加しました。

我が射水市議会からは菊議員と私が、富山市議会からは高森議員と針山議員の2名の方が、高岡市議会からは畠議員と川島議員の2名で、富山県内からは計6名の参加となり、全体では国内の15市から28名の議員の皆さん、全国市議会議長会(事務局)1名、近畿日本ツーリスト(添乗員)2名、合計31名の視察団構成となっております。

実は8月の20日に参加予定者を対象とした事前打ち合わせの中で、今回の海外行政調査に関するレクチャーを受けており、(財)自治体国際化協会ロンドン事務所における「英国(並びに北欧・オランダ)の地方自治制度について」公式訪問市(3市を予定)では「地方行財政及び施策について」、アムステルダムの有機農業センターでは「食の安全について」、そして各種施設調査では日本に比べ昔ながらの街並みや建築物が数多く残っている「歴史的建造物の保護」について、という今回の視察目的をお聞きしてはおりましたが、私なりには『日本に比べ、福祉政策の先進地である欧州各国における「人口に関する政策」【少子高齢化に悩んでいる我が国(射水市)に参考になる事は?】に関心があり、その中でも特に「少子化対策」という事を中心に(各国・各市の対応について)聞いてみたい』との想いを描いての海外都市行政視察となりました。


これまでにも海外に行ったことはありましたが、12時間におよぶフライトは初めての事でしたし、延10日間(国内1泊を含めて)も家を空けるのも久しぶり(若かりし頃には、富山県「青年の船」やボーイスカウト指導者としての「日本ジャンボリー」への参加などでこうしたこともありましたが)の事でして、家族にも何かと「迷惑と心配」を掛けたかな?と感じております。

以下、今回の視察先における『私なりの調査報告』をさせていただきます。
2015-08-24 21:59:35
平成27年1月 射水市議会「自民議員会」会派要望活動

『「緊急防災・減災事業債」(以降、緊防債という)の発行期限延長について』


平成27年1月28日(水)

前日の研修会「平成27年度地方税制改正について」および「市町村における『まち・ひと・しごと創生 総合戦略について』に引き続き、射水市議会「自民議員会」としての要望活動を行いました。

ただ、週初めの26日から国会が開催された関係上、ちょうどこの日が参議院本会議という事で野上・堂故両先生には前日の夜に時間を取って頂き要望書を手渡し説明を致しましたが、この日は衆議院議員会館内の各事務所(参議員会館事務所も)を回らせて頂き、要望書の説明と実現に向けたお願いをした次第です。

我が会派の要望活動として昨年は、第35回全国海づくり大会や富山マラソン等の開催が決まり「海王丸パーク周辺及び富山新港東西埋立地の環境整備について」の要望活動を実施したところでありますが、今年は今後の防災・減災事業をより計画的に実施する上で不可欠と考える『「緊急防災・減災事業債」(以降、緊防債という)の発行期限延長について』の要望活動を実施しました。


東日本大震災の発生以降、地域の防災拠点施設の耐震化は喫緊の課題であり、合併自治体である射水市においても、可能な限り有利な財源を活用できる期間内に公共施設を整備・更新するため、緊防債(本市では平成25年度末までで、34億8800万円の借入あり)と併せ合併特例債も活用しながら事業を進めておりますが、総務省は緊防債に係る発行期限を平成28年度までとする意向を示し、平成29年度以降の取り扱いについては事業の実施状況を踏まえて検討する。・・・とされていることから、地方が引き続き防災・減災事業に取り組む事ができるよう要望したものであります。


私どもの地元選出の橘代議士には、直接その旨説明し、引き続き国からの財政支援を実施していただく事で、本市を含む地方が、これまで以上に計画的に防災・減災事業に取り組める環境整備にご配慮をいただきたい旨、直接要望してまいりました。
JDM
                                高橋ひさかず  〒939-0413  富山県射水市串田8043  TEL/FAX:0766-54-1735