令和4年11月24日(木)
応対者
金沢 未来のまち創造館 館長補佐 中野直人氏 一般社団法人CLLコミュニケーター大野愛弓氏
金沢未来のまち創造館について
金沢市立旧野町小学校は、過去に児童数が多いときは各学年5クラスあったものが、1クラスにまで減少し、2014年には少子化に伴う統廃合の対象となり、旧弥生小学校と統合し現在の金沢市立泉小学校となった。
旧野町小学校は、明治時代に設立された歴史ある学校であったため、地元から建物を残してほしいとの強い要望があり、校舎跡地の必要検討会が組織された。前、山野金沢市長が価値創造拠点を創るということを公約に挙げておられたことや、旧野町小学校が街中に近く駐車場確保の面でも利便性があったことから、4階建て校舎を整備費用約10億円、設備・備品費約5千万円をかけ、2018年から工事を始め2021年8月には改修と一部増築を終え「金沢未来のまち創造館」を開館した。
(なお、ランニングコストは年間1億5千万円程かかるとのことである。)
金沢未来のまち創造館の施設増築棟は、木材を多く用いた開放的な吹抜空間が設けてあり、各フロアをつなぐ場として地域の人々に愛された学び舎の面影が共存する空間となっている。
金沢未来のまち創造館は、「スタートアップ・新ビジネス創出」、「子供の独創力育成」、「食の価値創造」の3つを柱に事業活動を展開し、金沢市における新たな産業の創出と、未来で活躍する人材の輩出を図っている。
また、この施設は、金沢市が管理運営を行い、3つの事業活動は公募型プロポーザルにより選出された一般社団法人CLLが担っており、官民連携型の価値創造拠点施設である。
一般社団法人CLLはこの施設に公募するためにつくられた法人であり、起業に強いチームと、子供の活動に関するチーム、食に関するチームで団結し、チームとして全フロアに公募する方式をとった。
また、「わくわくする未来がつくれる」をテーマで活動し、誰かがつくった未来を歩くのではなく、自分たちで積極的に面白い活動を未来に向けて発信する場所として活動している。
射水市への教訓として
本市にも現在、統廃合により空き校舎となっている小学校があり、また、今後の統廃合により空き校舎が増えることが課題となっていくだろうが、こうした利活用を展開することで新たな人、産業の創出に繋げていく等の事例も参考とし、費用対効果を踏まえて検討していかなくてはならない! と、感じた次第である。