令和4年11月2日(木)~
応対者
洞田 英樹 千曲市建設部建設課長
桑原 康史 千曲市建設部建設課事業推進係長
湯原 久昌 千曲市企画政策部総合政策課長
小笠原 隆 千曲市企画政策部総合政策係長
令和元年の東日本台風による被害状況について
千曲川の出水状況
令和元年10月12日午後9時50分、千曲市役所近隣の国土交通省の杭瀬下水位観測所にて氾濫危険水位を超過する6.40mの最高水位を記録し、本堤や橋から越水して市役所前も約1mの水位に成り、歩行困難で新庁舎に入れない状況でした。
戦国時代から継承されている堤防に開口部のある独特の霞提ですが、今回は千曲川や内水等からも流水量が多く、市役所を含む市街地が広範囲で約1mの浸水被害が発生した。
人的被害は軽傷者5名のみで死亡や行方不明者はいなかったが、全壊(風害)1、大規模半壊(床下)3、半壊(床上)347、一部損壊(床上72、床下489、風害60)、合計972の住家被害が発生し、床上浸水深が1mを超えている家屋も多く流出の危険性が高かった。
令和元年の東日本台風からの復興計画について
令和4年度~第三次総合計画の一部として復興計画を組み入れ市内施設の被害額(令和元年~3年度決算額)は、公共施設・インフラ等5,953,481千円、
商工業2,330,000千円(209事業者)、観光業110,000千円(キャンセル費)、農林業273,242千円(生産物、施設、農業用機械)、合計8,666,723千円であり、将来にわたり市の防災を支える指針とし、中長期・継続的な復興を国や県、流域市町村及び関係機関と連携して「遊水地整備」や整備完了までの仮設対応の「大型土のう設置」、「河道堀削」等の河川整備事業により千曲川の水位を下げて水害時の危険性を低下させる計画が建てられている。
射水市への教訓として
射水市の庄川流域も江戸時代から何度も洪水により死者や負傷者多数の水災害が発生しており、平成16年の台風23号による洪水では、大門地点に於いて観測史上最大の流量:3,396㎥/sを記録し、本市初の避難勧告が発令されているので、庄川に流入する和田川や内水面における排水不良や堤防の越水によって千曲市と同様の災害が予測され、排水ポンプ対策や逆流防止対策等、大型台風の水災害にも強い施策と地域防災活動推進及び関係機関や各団体との連携が重要であると感じた。
加えて、沢山川の水門(セミバック方式)に関する情報も聞くことができ参考になった。
ことぶきアリーナ千曲(更埴体育館)の概要について
本施設は、施工費約31億円(本体工事のみ)を掛けて平成30年(2018年)9月11日より一般開放し、観客席3368人(立見含む)、アリーナ、柔道場、剣道場、軽運動室、会議室、事務室、医務室等を備えている。
また平成31年(2019年)9月2日に千曲市役所新庁舎が開庁して、ガレリアとテラスを通じて隣接する一体的な運用が出来ており、市民の利便性が向上している。
バスケットボールのプロリーグ「信州ブレイブウォリアーズ」が当初ホームタウンとしていたが、運営会社の(株)信州スポーツスピリットの要請するアリーナの収容人数5,000人以上が実現出来ない為、長野市のホワイトリングにホームタウンを移動し魅力が低下しており、交流人口や市内の賑わい創出、商工業の活性化にはマイナス要因となっている。