我が会派「自民党新政会」としての『議員定数』に関しての対応
令和2年9月17日(木)
9月定例会最終日
9月定例会における、我が会派「自民党新政会」としての最大の課題
『射水市議会 議員定数』についての経緯と結果
昨年の改組以来、議会改革に関する協議のうち、特に「議員定数」に関する議会としての判断の前提として、議会改革特別委員会を中心として「議員定数に関する答申(案)」を協議し、コロナ禍で当初の予定(アンケートなど)は変更せざるを余儀なくされましたが、6月定例会特別委員会での「答申(案)」の説明および協議を経て、7月に吉野議長に「議員定数に関する答申」を提出し、9月定例会において「議員定数を19人に削減する議案」の提出に至った経緯でありますが・・・
以降、我が会派を代表しての提案理由説明、反対討論、(私も意見を述べました)賛成討論及び採決結果などを、議会ホームページの「会議録の検索と閲覧」(本会議の会議録が閲覧できます)及び「議決結果」(令和2年9月定例会)からの抜粋で皆様に報告申し上げますが、詳細に関しましては各自で(ホームページなどで)ご確認ください。
尚、提案に関する討論は反対討論、賛成討論の順で(通告の数だけ)通告を行った議員が述べることができます。
※議員提出議案第2号とは「射水市議会議員の定数を定める条例の一部改正」を示します。
議員提出議案の提案理由の説明(議員提出議案第2号)
自民党新政会の中村文隆です。
議員提出議案第2号 射水市議会議員の定数を定める条例の一部改正について、射水市議会議員、高畑吉成、瀧田孝吉、山崎晋次、堀 義治、竹内美津子、高橋久和、中村文隆、以上自民党新政会7人を代表して提案理由の説明を申し上げます。
射水市が誕生し、この11月で16年目を迎えようとしております。この間、総合計画に基づく様々な事業の着実な実施に努め、県内第3の市として市政の発展を図るだけでなく、近年は中枢中核都市として呉西圏域の進展にも寄与してきました。
また、議員定数については、本市発足時には合併特例法の定数特例を適用し、35人でスタートしましたが、平成20年9月に財政改革の一層の進展と市政のさらなる発展を期すため、9人削減し、定数を26人、平成25年末にはリーマンショック後の長引く世界的景気低迷による財政危機から、市民が安心して暮らせるまちづくりを続けていくためには、この際、議員自らが身を削ることが議会としての務めであると4人削減し、22人として現在に至っております。
さて、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、国のGDPは年率換算で27.8%減となり、リーマンショックを上回る過去最大の落ち込みとなっております。これを受け、本市の新年度歳入の見通しは、市民税において給与所得の減や企業業績の悪化などにより大幅な減収が見込まれるほか、固定資産税の減収や普通交付税についても合併特例措置が終了し、1本算定に完全移行することで減少となり、一般財源の確保は極めて困難な状況にあります。
また、歳出においても、団塊の世代が75歳以上となる令和7年度(2025年度)に向け、高齢化に伴う社会福祉関係費の毎年の増嵩、クリーンピア射水基幹的設備改良事業、フットボールセンター整備並びに学校施設等公共施設の長寿命化工事などといった大型の投資的経費発生が今後も続くことから、財源不足のための基金の取崩しを行ったとしても、かつてないほど極めて厳しい予算編成となることは当局も既に言及しており、市政運営は、まさに岐路に立たされていると言っても過言ではありません。
一方、前回の無投票となった選挙を経て定数22人でスタートした射水市議会も様々な事情から、昨年3月から3人減の19人で議会運営を行ってきましたが、この間1年半、この19人での議会運営に何ら支障は感じられません。
また、これまで多岐にわたり議論を続けてきた議会改革特別委員会において議員定数を協議の結果、現状維持の22人が4名、1人削減の21人が3名、3人削減の19人が11名、民意尊重のその他が1名であったとの答申を7月17日、議長へ行いました。
しかるに、現状より3人増員となる22人の定数のまま次の選挙を迎えることは、4年で約1億3,000万円の議会費を無用に増やすことになり、積極的に議会改革に努め議会改革度県内1位、全国で80位となった射水市議会のこれまでの取組と大いなる矛盾を生じることになります。
また、議案提出議員7名の地域の支持者並びに幅広く意見を聞いた市民の多くは、定数を削減し、19人とすることに大賛成でありました。
したがってこの際、現状の議員数19人を基に、射水市議会議員の定数を現定数22人から3人削減し、19人と改める条例を提案するものであります。
議員各位におかれましては、慎重審議の上、御賛同賜るようお願い申し上げます。
議員提出議案第2号に関する反対討論【18番 奈田安弘議員】
自民議員会の奈田安弘でございます。
私は、議員提出議案第2号 射水市議会議員の定数を定める条例の一部改正について、反対の立場から討論いたします。
今日の地方分権時代において、地方議会には行政へのチェック機能の強化、政策立案能力の向上、開かれた議会への脱皮などが住民から求められており、その役割はますます大きなものとなっております。
民主主義とは、一人一人が異なる意見を持っているという前提の下に、お互いが相手の立場を尊重することで成り立っているものと考えます。議員定数の安易な削減は、幅広く多様な民意の反映を阻害するとともに、少数意見を排除することにつながり、議会制民主主義や地方自治の在り方に問題を生じさせるものだと思われます。
議会には、年齢や考え方など多様な議員が必要ではないかと考えます。各地域にはそれぞれの特性や文化、伝統があり、市民の皆さんは身近に議員がいることを望んでおられます。
また、直近の平成31年の調査によると、全国の人口8万5,000人から10万人の類似団体では、議員定数の平均値は21.56人であり、議員一人当たりの人口の平均値は4,233人で、これはいずれも射水市の数値とほぼ合致しております。
なお、今後の議員定数については、射水市の総人口や年少人口、生産年齢人口、老年人口の推移及び財政状況などを見据えながら慎重に検討していく必要があるかと考えております。
以上申し上げ、私の反対討論といたします。
議員提出議案第2号に関する賛成討論【16番 堀義治議員】
自民党新政会の堀 義治でございます。
私は、議員提出議案第2号 射水市議会議員の定数を定める条例の一部改正について、賛成の立場から討論をいたします。
まずもって、射水市議会は合併後において富山県の他市町村と比較しても、議会改革においては先進的に取り組んできたと自負しております。特に、平成20年、21年の政務活動費の支払いの方法や公開の方法についても、議会が合併をした市町村の住民融合の先導役として、議員自らが身を律して決断してきた歴史があると認識しております。
また、その効果として自分たちの地域だけでなく、ほかの地域についても理解を深め、お互いを認め合うことによって、現在の射水市の発展に結びついていると確信しております。加えて、当時この100平方キロメートルのコンパクトな射水市にとって、将来人口の推移も見定め、私は、議員定数を人口5,000人に1人という考えを打ち出し、多くの皆さんに理解を求め、今日に至っている問題として捉えています。
一方で、時代の背景や新型コロナウイルス感染など不測の事態により、想定されていた以上に財政に暗い影を落としていることを鑑みますと、本来なら定数と報酬はセットで議論すべきところ、今回は分けて見直すことが市民感情に寄り添うやり方ではないでしょうか。
また、前回の選挙を無投票の状況にしたのは、議会の責任と真摯に受け止めて、いま一度市民との信頼関係の構築と議会の尊厳を取り戻すことを一番の目的に今回の定数を決めるべきであります。現在、住民との関係だけに焦点を当てるとすれば、空白の4年と言っても過言ではありません。議員定数は、議員が議員の責任の上で決めるべきであります。それが、二元代表制の重みであると私は信じております。あくまでも、民意の反映は議会の責任であります。
以上のことから、議員定数は19名にすべきと考えております。
多くの御賛同を期待して、賛成討論といたします。
議員提出議案第2号に関する反対討論【3番 根木武良議員】
日本共産党の根木武良です。
私は、議員提出議案第2号 射水市議会議員の定数を定める条例の一部改正について、反対の立場から討論いたします。
今回の条例案は、議員定数を現行の22名から3名減らし19名にしようというものです。議員定数の削減は、行財政改革という観点から出されていますが、しかし、議員は市民や各地域の多数なニーズを知り、どのようにそれを少しでも進めるかという観点が大切だと考えます。議員は行政をチェックし、市民生活がコロナ禍で厳しい状況が続いているとき、市民の負担軽減、切実な住民サービスをあらゆる分野で展開することを多くの市民が願っていると考えます。これらを実現するためには、市民の願いや地域の多数なニーズを市政に届けることができる市議会、市議会議員の果たす役割はますます大きくなっていると考えます。
私は、行財政改革の観点からのみ議会が小さいほどよいという考えには賛成できません。前回の選挙、2017年でありますが、26名から22名で無競争になったのは、議員に魅力がなく、成り手がないとの声を聞きますが、私は当選の意味がない、出したくても、また出たくても出られない人もおられたのではないかと考えます。今回の定数削減も同じようになるのではないかと考えられます。
私たち議会人に求められているのは、市民の皆様の声、要求などをしっかりと受け止めながら、議会活動を市民の皆さんに知らせる取組をさらに進め、市民の皆さんのために働く議会の役割をしっかり発揮できるように、真剣に審議しなければならないと考えております。
以上の理由から、議員提出議案に反対するものです。
以上で、私の反対討論といたします。
ありがとうございました。
議員提出議案第2号に関する賛成討論【19番 高橋久和議員】
自民党新政会の高橋久和でございます。
私は、議員提出議案第2号 射水市議会議員の定数を定める条例の一部改正について、賛成の立場から討論をいたします。
日本の地方自治体は、首長と議員を住民の直接選挙で選ぶ二元代表制であり、長が独任性、議会は合議制の機関とされております。議会を構成する議員は、有権者の代表ということになりますので、地域性や支持母体、政党などの違いから諸課題に対し、いろいろな意見が出てくるのも当然であり、それぞれの考えを責任を持って発言し、合議を重ね意見をまとめ上げる過程を経て、議会としての判断に至るものだと思っております。加えて、そうした過程で有権者、いわゆる市民の皆さんに対する透明性の確保を図ることで、議会と市民の皆さんとの信頼関係を築くことができるものだと考えております。
今回提出いたしました条例案は、新型コロナウイルス感染症の影響により、今、議会と議員が直面している課題に対し、民意を聞くといった機会を得ることができなかったことなど紆余曲折はありましたが、議会改革特別委員会専門部会での4か月余りに及ぶ協議を経て、答申案を取りまとめ、6月に開催された特別委員会において了承をいただき、7月に議員定数に関する答申として吉野議長に提出された、議員定数を維持する、21人に削減する、19人に削減する、民意の尊重、この4つの方向性の1つであります。
今、この場に立って賛成討論を述べている私にとりまして誠に残念に感じていることといえば、4か月にわたって協議をいたしました議長への答申は、それぞれの会派、もしくは議員の考えをある程度に集約をした答申としての重みを尊重した形での議員定数に対する意思とたたき台であり、答申提出後に本格的な合議がされていくものと思っておりましたし、吉野議長には、口頭ではございましたが、我々自民党新政会といたしても、協議をする場に応じる旨の話をしておりましたにも関わらず、答申提出後、なぜか協議不要といった空気に包まれ、この2か月間そうした場を持てなかったことであります。
こうした経過と私を含む自民党新政会7名の思いでは、今回、議員定数を19人として提案する最大の理由は、提案理由でも述べられておりますように、現状の19人で議会としての運営がこれまでどおりにできるのかどうかということへの我々の判断だと思います。
先ほど、類似団体人口規模の市の議員定数において、本市の定数が平均値に近いとの意見もございました。これは、これまでの特別委員会専門部会での中での協議の中でもタッチされたことがあり、私の意見としては、平均値はあくまでも平均値であり、参考資料といえども答えではない、射水市としての現状をしっかり認識し、議会としてできる機能を活用、現在議員として活動している我々が責任を持って判断していくべきものであるという考えでおります。
議会は、地方公共団体の意思を決定する機能、いわゆる議決権及び執行機関を監視する機能を担うものとされておりますことは、皆さん御承知のとおりであります。議会が監視すべき地方公共団体に関し、地方自治について定められた日本の法律であります地方自治法第2条14項では、地方公共団体はその事務を処理するに当たって、住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げられるようにしなければならないと規定をされ、加えて同15項では、地方公共団体は、常にその組織及び運営の合理化に努めるとともに、日頃適正化を図らねばならない旨のことが規定をされております。
こうしたことに関しましては、有権者、すなわち市民の皆さんの目から見れば、執行機関を監視する役目の議会にも大いに当てはまる部分があるものだと思います。まして昨今のコロナ禍において、将来を見通せない状況下における市民の皆さんからすれば、現状の議員数を基準とした必要性の是非に加え、前回の市議会議員選挙が無競争であったことも、有権者の代表となる議員の定数に関する判断材料になるのではないかというようなことなどから考え、現在の状況下における、議会への最も分かりやすい最少の費用とは議員定数であり、最大の効果とは、さらなる議会改革を進めることで、市民の皆さんと我々議会との信頼関係を強化することであると強く感じております。
そうした議会自身が身を切る改革を進めることで、市として当面の課題である新型コロナウイルス感染症への対応や射水市が将来にわたり持続可能な行財政機能を確立していく上で、今後の課題解決に重要だとされております射水市公共施設等総合管理計画への市民の皆さんの理解が得られ、さらに加えて申し上げれば、今、我々議会の課題であります議員の成り手不足、議員の社会保障及び報酬に関する関心と理解が深まり、こうした課題解決のための第一歩を踏み出すことができるものと考えますとともに、現状において19名で運営されております議会の状況も勘案し、我々が責任を持って判断すべき議員定数は19人であるとの思いに至った次第であります。
以上の理由から、議員提出議案第2号に賛成するものであります。
議長への答申提出時には、議員定数を19人と考える者11名と記載してありますが、1人でも多くの御賛同が得られることに期待を申し上げまして、私の賛成討論とさせていだだきます。
この後、採決が行われました。
【議員提出議案に関する議員別賛否一覧】
議員提出議案第2号 射水市議会議員の定数を定める条例の一部改正について
○・・・賛成 ×・・・反対 ※・・・議長は採決に加わりません。
番 号 議 員 名 番 号 議 員 名
1 加 治 宏 規 × 12 不 後 昇 ×
2 高 畑 吉 成 〇 13 吉 野 省 三 ※
3 根 木 武 良 × 14 伊 勢 司 ×
4 瀧 田 孝 吉 〇 15 津 田 信 人 ×
5 島 正 己 × 16 堀 義 治 〇
6 菊 民 夫 × 17 竹 内 美 津 子 〇
7 中 川 一 夫 × 18 奈 田 安 弘 ×
8 中 村 文 隆 〇 19 高 橋 久 和 〇
9 欠 員 ― 20 欠 員 ―
10 山 崎 晋 次 〇 21 小 島 啓 子 ×
11 石 黒 善 隆 × 22 欠 員 ―
議決結果 〇 賛成 7名 × 反対 11名
ということで、「否決」される結果となってしまいました。
討論には、私を含め大門地区から出ている議員3名(討論者4名のうち)が、それぞれの想いで「反対、賛成」の討論をしたのですが、市民の皆さん(特に大門地区)のご意見は?
(※私自身、後援会総会や市政報告会等でも「議員定数削減論・議会改革論」を述べておりましたので大変気になっております。)