「代表質問」に関連した項目と、持ち時間の関係上「代表質問」に組み込めなかった項目について聞きました。
以下、私の質問及び答弁の要旨を記載します。
(写真は、議会ホームページの画像から転写しております)
予算特別委員会は「一問一答方式」で行われているため、答弁に対する再質問などもしておりますが、ここではその概要のみ掲載してあります。
詳細をお知りになりたい方は、市議会のホームページ「議会のインターネット中継(録画)」で、議員名検索より「高橋久和」を選択してご確認ください。
令和2年6月定例会 予算特別委員会 (補正予算)
質問及び答弁の抜粋
代表質問とも関連して「新型コロナウイルス感染症」対策について、以降「新型コロナ」と呼ばせていただき、2点の質問をさせていただきます。
【質問項目1】
「学校給食における水産物の提供について」
【問】 今定例会では、新型コロナの影響を受けて「水揚げ高が落ち込んでいる水産業への支援策」として、第6款農林水産業費 第3項2目 水産業振興費において「魚価低迷 緊急支援事業 補助金」及び 「漁船保険 助成金」として2,650万円余りが計上されております。
代表質問の「港町としての漁業振興策について」における答弁で、「地場産 水産物の 消費拡大の取り組み」として、『学校給食食材としての活用も有効と考えられることから、関係部局と前向きに 協議し実施したい。』との事でありましたが、その後の(6月16日の報道では)県の6月補正予算(案)の説明において、『新型コロナの影響で、需要が減ったホタルイカ・シロエビなど県水産物を学校給食で提供する』・・・旨の 発表がされ、2020年度内に県内の小中学校で、6回程度提供する方針である。・・・との事でありますが、先ず、県の発表された「学校給食の食材としての取り組み」という 事に関する「本市としての対応」について伺う。
【答弁:中川学校教育課長】
本事業については、5月に県事業担当課から各市町村教育委員会へ、サクラマス、白エビ、ブリ、ホタルイカの4種類の水産物について、学校給食食材としての提供希望調査があった。本市においてはこれらの水産物について、9月から1月までの間、各学校において4回か6回程度の学校給食への提供を希望したところである。
【問】 ホタルイカやシロエビといった「地元の水産物」を、学校給食の食材として提供された実績は?
(本市以外では、ホタルイカの天ぷらが好評であった?とか)
学校給食食材として活用する場合の「問題点や課題」は・・・あるのか?
【答弁:中川学校教育課長】
本市では、毎年11月の学校給食富山の日に、地元産の食材を学校給食に取り入れる機会を設けており、地元の水産物である白エビは、から揚げやかき揚げを学校給食で提供している。
問題点について、白エビは学校給食の食材としては価格が高く、また、食材の安全面及び衛生面から、冷凍状態で納品されるため、解凍に時間を要することからも、限られた時間で調理が求められる学校給食では、頻繁に活用することが難しい。
【問】 私なりの調査によりますと、県の事業は「水産物販売促進緊急対策事業」として、学校給食への県産水産物の無償提供として4品目(シロエビ、ブリ、ホタルイカ、サクラマス)を対象魚種とし、補助対象者を県漁連や漁協などとして、1億円を超える予算付けがされており、国の「国産農林水産物等販売促進緊急対策事業費補助金」を活用して実施されるとの事でありますが、「新湊産」のものがどれほど使われるか?という事に関する情報は掴んでいるのか?
【答弁:福井農林水産課長】
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、在庫が急激に積みあがっている国産水産物の消費拡大を目的として、富山県が実施する水産物販売促進緊急対策事業は、出荷量の減少や価格下落等の影響があった県産水産物を学校給食用の食材として、無償提供をするものである。白エビについては、富山県漁業協同組合連合会が事業実施者となっていることから、使用する白エビは県産であり、本市の白エビも含まれると考えている。
【問】 「水産業への支援策」として市の方針と合うのなら、県の事業(案)を大いに活用し、本市の「漁業者支援策」としての「学校給食食材としての活用」と大いに連動させるべきだ。
代表質問の部長答弁では「これから担当部局と調整しながら、市内における学校給食の食材としても使いたい。」との回答をもらっているが、改めて回答を頂きたい。
【答弁:福井農林水産課長】
白エビの在庫が多くなっていると感じている。先ほどの教育委員会での問題や課題を克服するためにも、できることから始め、学校給食にも大いに活用していきたい。
【問】 国の経済対策としての「国産農林水産物等販売促進緊急対策 事業費補助金」の活用という事から考えれば、水産業のみならず、新型コロナの農作物への影響はどうなのか?・・・と、気になるのであるが?
県の「一億円産地づくり支援事業」としてJAいみず野が取組んでいる「枝豆やイチゴ」及び県内での出荷額が大きい「小松菜」などへの(新型コロナの)影響に関する見解をお聞きする。
【答弁:福井農林水産課長】
本市の春の農産物については、イチゴ、春キャベツ、ネギ、小松菜などの園芸作物のほか、基幹作物である大麦が該当する。これらの影響については、極端な需要の落ち込みは見られないと農協からは聞いている。ただ、枝豆については、今後、飲食店を中心とした需要の低下が懸念されている。状況を的確に把握しながら、支援していきたい。
【質問項目2】
「新型コロナ対策と介護事業について」
【問】 小中学校や保育園、介護施設での感染予防衛生用品の購入や備蓄品の予算が計上されている。
これまでに民間企業や諸団体から市に寄付いただいたものは、どのように使われているのか? また、どのように備蓄をされているのか?
【答弁:杉本総務課長】
全国的にマスクや消毒液などが不足し、日々、調達が難しくなっていく中、市内外の企業、団体、個人から多くの寄附をいただき、あらためて感謝する。寄附をされた物品と数量について、主なものとしては、マスクが22件、約11万7,000枚、フェイスシールドが3件で約1,200枚、消毒液が10件でタンク約100箱、ボトル450本、その他ハンドクリームや飲料などの寄附をいただいた。それぞれ保育園、幼稚園、小中学校、市民病院、消防本部、介護保険事業所、障がい者施設などのほか、民生委員、児童委員、妊婦などにも配付し、有効に活用させていただいた。この配付にあたっての基準については、担当課とそれぞれの施設と状況を確認した上で配付先や配付枚数について決定した。市民病院においては、事業者の申し出により、施設の抗菌、コーティング作業の無償提供があり、1階のエントランスホールにおいて作業を実施してもらった。今後も寄附者のご意向に感謝しながら、感染拡大防止に努めていきたい。
【問】 介護保険施設感染症対策備蓄品購入の内訳について質問をする。
私が施設での現況を確認するため、訪ねた時(先月下旬頃)には、非接触型体温計やアルコール消毒液など手に入らず困っている。・・・とのことだったが、(市で確認しての「一括購入」ではないのか?)
各介護施設で、必要とされているものは含まれているのか?
【答弁:黒田介護保険課長】
介護施設等において感染者が発生した場合においても、クラスターを発生させず、サービスの継続を可能とするために必要な衛生物品として、防護服、ガウン、保護ゴーグル、マスク、消毒液等の消耗品及び非接触式体温計、折り畳み式ベッド等の備品を市として備蓄するものである。
【問】 各施設において足りていないものは含まれていないのか?
【答弁:黒田介護保険課長】
ご指摘のような、各介護施設等へ支給するようなものは含まれていない。なお、県の6月補正予算において、施設等が行う感染予防対策に要する物品購入の支援策が盛り込まれている。
【問】 先の県内における感染拡大時、クラスターが発生した富山市内の「老人保健施設」において、厚生労働省のクラスター対策班と県及び市などの関係者が検証した結果として、感染源の特定はできなかったものの、「4月上旬に感染が拡大した可能性がある。」との見方が 示され、「初動対応の不手際が感染拡大につながった。」・・・との 考えを示されたが、本市における(特に初動対応も含めた)「第2波以降への対応策」について伺う?
【答弁:黒田介護保険課長】
議員ご発言のとおり、介護施設や事業所において、感染が拡大する中においても介護を必要とする高齢者やその家族の日常生活を支えるためには、介護サービスの継続が不可欠であり、万が一施設等において感染者が発生した場合においては、感染拡大防止に向けた初動の体制確保が重要である。本市における第2波以降に向けた対応では、今回の6月補正予算案において、国の臨時交付金を活用し、先ほど説明をした感染症対策備蓄品購入費や接触機会の軽減を図る遠隔面会用タブレット等設置費補助金を計上しているところである。また、県においては、6月補正予算案において、介護サービス提供体制等の確保・強化策として、介護従事者への慰労金の支給や、介護施設及び事業所における感染症対策経費への補助などの介護サービス支援策が盛り込まれた。今後、市内介護施設や事業所向けの感染予防、感染拡大防止に向けた正しい理解や感染予防の実践、感染者が発生した場合の適切な対応を習得するための研修会開催についても検討していきたいと考えている。引き続き、市内事業所の現状やニーズを把握するとともに、国や県からの情報収集に努め、事業継続への支援を行っていく。
【問】 先の老健施設における感染拡大時において、感染リスクを避けるということで、それまで受けていた「介護サービス」を控えられた 方もおられたのではないかと想像をするが、本市における「介護サービス」の実施状況は?
【答弁:黒田介護保険課長】
市内事業所にアンケートを行ったところ、5月31日時点において、9事業所が事業の縮小を行っていたが、現在は半数程度が再開している。具体的には、デイサービスにおいては、利用時間の短縮や利用回数の制限、小規模多機能居宅介護施設においては、入所をデイサービスに変更するなどといったものである。これは、密を避けるという観点からサービス内容を検討されたものであり、感染予防に努められているものと理解している。
【問】 病院関係の医療従事者の方や福祉関係の介護従事者の方たちは、(確か、こうした新型コロナ対応をせざるを得ない個々人の皆さんに関する国としての支援策はあったと思うが)大きなリスクを背負って「新型コロナ」に対応されてきた(これからもされていかざるを得ない)ものと感じている。
本市においても、5月の臨時会において「職員の特殊勤務手当に関する条例の一部改正」を行ったが、全国的に見ても、こうした従事者の方たちに独自の「慰労金」を支給する自治体もあると聞く。
元来「看護師」や「介護福祉士」は人材不足が問題化していたのではないかと思うが、更なる市独自の支援策としての検討の必要性はあるのかどうか?・・・と言う事 及び (新型コロナの影響により、経営状況が悪化する「事業所」が増えるとすれば)今年度策定すべき「高齢者保健福祉計画・第8期介護保険事業計画」への影響について伺う?
【答弁:黒田介護保険課長】
市として感染者の対応を行った介護従事者の宿泊施設の確保はしていないが、6月補正予算において予算計上した折り畳み式ベッドを市として備蓄し、感染対策を行った介護従事者が施設内で宿泊を余儀なくされるなど、家に帰れない場合や、終日、介護従事者が必要となった場合の対応を想定している。また、県の6月補正予算案では、介護サービスの提供体制の維持や確保を目的とした介護施設等における感染症対策経費への補助の中に、必要となった宿泊費への補助が含まれている。今後、本市における介護施設や介護従事者への支援について、市内事業所の現況やニーズを把握し、国や県からの情報収集に努めながら、検討していく。
第8期介護保険事業計画では、高齢化の進展に加え、現役世代人口が急減する2040年を展望し、介護保険制度の持続可能性の確保を図っていくこととしている。また、新型コロナウイルス感染症の影響については、現時点では不透明であるが、介護保険サービス基盤を維持するためにも、介護人材の確保や事業継続の支援を検討していく必要があると考えている。今後、国から示される基本指針案を踏まえ、地域性に即した効率的で効果的な介護保険サービスが提供できるよう、今年度中の策定を行っていく。