以下、私の質問及び答弁の要旨を記載します。
(写真は、議会ホームページの画像から転写しております)
予算特別委員会は「一問一答方式」で行われているため、答弁に対する再質問などもしておりますが、ここではその概要のみ掲載してあります。
詳細をお知りになりたい方は、市議会のホームページ「議会のインターネット中継(録画)」で、議員名検索より「高橋久和」を選択してご確認ください。
令和2年3月定例会 予算特別委員会 (当初予算)
質問及び答弁の抜粋 (令和2年3月17日開催)
今定例会「市町提案理由説明」では、新年度を、これまで計画の策定や見直しに取り組んできた「総合計画後期実施計画」や「まち・ひと・しごと創生総合戦略」、「都市計画マスタープラン」等々の諸 計画が、スタートする重要な年であり、市民の幸せと本市の発展に向け、着実に進める。・・・と、述べられております。
我が会派「自民党新政会」のメンバーも、代表質問・一般質問・昨日から予特での元年度補正予算、そして新年度予算(案)に対し、それぞれの想いをもって質問されてきたものと感じております。
私自身、代表質問および昨日の補正予算質疑に引続き、新年度予算に対する質問を「20分という限られた時間内で」いたします。
先ず、諸計画のうち「都市計画マスタープラン」地域別構想の説明があり、市内を4つに分けた「地域区分」の考え方を示されましたが、「里山と田園が守られ、産業と暮らしが調和する、潤いに満ちたまち」との方向性を示された『南部丘陵側地域』における質問として
【質問項目1】
第2款 第3項 1目「森林環境譲与税」について
(歳出 第6款 第2項 1目「林業振興費」も含めて)
【問】 近年、森林の保水力が低下したことなどにより、洪水氾濫や流木被害などの甚大な被害が発生しており、森林整備の促進が喫緊の課題となっている事から、今年度創設された「森林環境譲与税」であるが、「地方公共団体金融機構の金利変動準備金」を活用し、森林環境譲与税の譲与額を前倒しで増額することにより、森林整備などを一層推進する目的で、新年度ではほぼ倍額の850万円の計上であるが、「有効活用ができるまでは、基金として 積み立てる」・・・と言う当初の方針に変更はあるのか?
【答弁:福井農林水産課長】
森林整備に関しては、国県の補助を活用して実施することとしており、当初の方針に変更はない。
【問】 来年度(令和2年度)からは当初予定額を倍増し、(当初)令和15年度から全額譲与(全国防災のための個人住民税均等割り年額1,000円引き上げ)予定だったものを、(先の準備金の活用により)令和6年度からの全額譲与に変更予定!・・・との事であるが、全額譲与となれば本市には年額1,350万円ほどの譲与税が入ってくるのではなかっただろうか?
現在予定されている森林整備に関しては、国・県の補助を活用しての実施である!・・・との事であったが、今後の「基金活用」を合わせた森林整備としての基本方針の検討は、どのように考えられているのか?
【答弁:福井農林水産課長】
現在実施している森林整備については、県の「水と緑の森づくり税」を関連する事業に活用している。令和3年度まで実施する予定で4年度以降は未定である。動向を注視するとともに、今後の森林管理に関する費用や公共施設の木材利用などという形で当面の間は基金に積み立てるという説明をした。森林経営計画を策定して年次的に実施している事業が今後拡大していけば、また有効活用を検討していきたい。
【問】 また、歳出 第6款 第2項 1目「林業振興費」における「森林整備地域活性化支援交付金事業補助金」において、大門地区での「経営計画策定」の費用…との事であったと思うが、本市におけるこれまでの事業経過と大門地区での予定とは?どのようなものなのか?
【答弁:福井農林水産課長】
本市では、平成26年から金山地区を中心に約298ヘクタールの森林経営計画を西部森林組合が策定され、計画区域内では、これまで作業道の整備約20キロメートル、間伐、更新伐、竹林整備を約87ヘクタール実施してきている。
大門地区に関しては、森林経営計画が未整備であり、令和2年度から令和4年度までの3か年で大門地区、いわゆる南郷丘陵地区の約138ヘクタールを対象に地権者等の同意を求め、森林経営計画を策定することにしている。
【要望】 現在、イノシシをはじめとする有害鳥獣被害がひどく、農地が守れるか、守れないか、ぎりぎりのところがある。こうした森林整備を含め、しっかりと里山を守ることを要望する。
【質問項目2】
歳出 第10款 第5項 3目「埋蔵文化財調査費」について
【問】 新年度予算において、沖塚原地区と島地区の調査費…との事である。
「地域区分」において、沖塚原地区は北部内陸地域、島地区は南部丘陵側地域とされ、これらの土地利用は、農地が広がる中での、新たな産業拠点や農業としての生産性を高めることが、それぞれの地域の活性化を進めることになる。・・・と、考える。
沖塚原地区は新規の企業団地の造成事業に伴う調査、島地区は上条地区と合わせた大区画圃場整備事業に伴う調査だと認識しているが、それでいいか?
【答弁:宮本教育委員会副参事】
そのとおりである。
【問】 市長は提案理由説明「企業誘致の推進」における沖塚原の企業団地整備に関して、地権者および関係団体と協議を進めているところであり、引き続き早期の整備着手に向けて取り組む!・・・とされているが、新年度に予算計上されている「埋文調査」では、どのような調査を計画されているのか?
【答弁:宮本教育委員会副参事】
沖塚原地区の埋蔵文化財調査については、企業団地の整備に伴い試掘調 査を実施するものである。調査は、開発予定地約11ヘクタールを対象に、ほ場の規模に合わせて、延長30から100メートル、幅約1メートルの試掘トレンチを約80箇所設定し、先人が生活した痕跡である柱穴や井戸等の遺構、遺物の有無を確認するとともに、その範囲と密度を把握し、規模の推量を行うものである。試掘調査は本年10月から12月頃までを予定している。
【問】 島・上条地区の大区画圃場整備事業に関して、今年度(令和元年度)から調査費がついた事業と認識をしているのだが、新年度予算に計上されている「埋文調査」では、どのような調査を計画されているのか?
【答弁:宮本教育委員会副参事】
島地区の埋蔵文化財調査については、県営圃場整備事業に伴う試掘調査の前段分布調査を実施するものである。調査は事業対象地である約54ヘクタールを対象に、担当調査員が圃場を踏査して遺物の表面採集及び地形を確認し、必要に応じて坪掘りを行い、埋蔵文化財が発見される可能性の高い範囲を絞り込むものである。坪掘りは地山の深度を確認することを目的に、約1平方メートルを掘削し、全体で約150箇所を予定している。調査は本年9月10月頃の完了を見込んでいる。
【問】 大区画圃場整備事業に関しては、こうした「埋文調査」の結果も含めて全体計画を策定し、事業申請をすることになるかと思うのであるが、同地区での事業の進捗状況は、現在のところ「順調」と考えてよろしいのか?
【答弁:宮本教育委員会副参事】
同意の得られ方や埋文調査も含め、順調である。
【質問項目3】
第2次射水市総合計画 後期実施計画(案)及び財政見通しについて
【問】 平成29年の「射水市中長期財政計画」(平成29年度~35年度)における「財政見通し」として(当時)示された、「投資的経費」の平成35年度(見通し額が)11億7,600万円と示された時の「ショック」がいまだに忘れられない。
今回の「財政見通し(案)」では、(当時での平成35年度とも言える)令和5年度の「投資的経費」を25億7,600万円とされているが、平成35年度の「投資的経費」11億7,600万円の説明では、必要最低限の施設(道路や橋梁などを含む)の維持管理修繕費のみがその内訳である。・・・との事であったと記憶しているのであるが、今回の「財政見通し(案)」における令和5年度の「投資的経費」25億7,600万円の算定内訳を聞きたい。
【答弁:長谷川財政課長】
今定例会でお示ししている新たな財政見通しについては、後期実施計画の見直しにあわせて推計している。投資的経費の推計にあたり、道路新設改良などといった通常ベースの事業を計上するとともに、後期実施計画に掲げている大型の事業、例えば、クリーンピア射水基幹的設備改良工事、フットボールセンター整備などといった事業について計上したところである。
これら大型の事業については、合併特例事業債が活用可能な令和2年度までに集中的・計画的に実施してきたところであり、令和3年度までに概ね完了する見込みであることなどから、投資的経費の規模については、令和4年度以降減少していく見通しとなっている。
なお、令和4年度以降も大門中学校の長寿命化、小学校改築、衛生センター施設整備、重要河川の浸水対策、保育園の改修、分団屯所の整備等についても、計画的に実施していく。令和5年度における投資的経費については、これらを積み上げた額である。
【問】 総合計画における、これまでの中期計画中の実施状況、財政見通し、実質公債費比率の推移予想、等々についての想いは代表質問でも述べましたが、しいて再度述べさせていただくとすれば『夏野市長が提案理由説明の中で、「将来にわたり持続可能な行財政基盤の確立の観点からも、不断の行財政改革の取り組みが必要であり、平成28年に策定した『射水市公共施設等 総合管理計画』に基づく、公共施設のより良き在り方を考え、着実に進めていく。」・・・旨の想いを述べられたことに尽きるのではないかと、改めて感じております。
夏野市長は、昨年の12月定例会で「市長就任からの10年間」に関して、『まだ「道半ば」である』・・と話され、最初は、3期目の任期途中の「道半ば」なのか?・・とも思いましたが?
「道半ば」とは、多くの場合、志や目標がまだ達成されていないことを比喩的に表現される場合に使われる。・・ものと考えます。
どこにその目標を設定されているのか。首長として達成しなければならないことの道半ばということなら、合併して15年という節目の令和2年度以降に考えられる、公共施設等総合管理計画や個別計画が非常に重要になってくるのではないか。少し気が早いかもしれないが、来年秋には市長選、市議選が行われる。個別計画というのは地域において、いろいろな思いが巡るものとも思っている。大きな課題に向けて市長の思いはどのようなものなのか、あらためてお聞きしたい。
【答弁:夏野市長】
今後の財政見通しなどを含め、総合計画後期実施計画を進めていく中で、どのような思いで事業を実施していくのか、といったご質問をいただいたと思っている。
まず、昨年の12月において、ご質問をいただいた際に、市長就任 から10年間が経ったところで、「道半ば」と言わせていただいたが、私が目指しているものとしては、市政の進展、市民福祉の向上であり、市民の幸福感、幸福度を高めていくこと、そのために様々な事業をしっかりと進めていくことが大事だろうと考えている。
また、これらを実現していくための事業を進めていくためにも、健全財政、持続可能な行財政基盤をしっかりとつくりながら、着実に安定した基盤の中でよりよい未来に向けてまちづくりを進めていくことが私の責務であり、私の目標であると考えている。
「道半ば」という言葉を使わせていただいたのは、そうした中で、議員の皆さんもそうであるが、私も1期4年という任期をいただいた中で仕事をしていくわけである。
この3期目をいただいた4年間の中で、しっかりと芽をつけていかなければいけない取組、また中長期的に取り組んでいかなければならないものについては、将来的、持続的に継続して取り組んでいけるような計画であったり、道筋であったり、そういったことをしっかり築いていくことが必要であろうと思っており、そういった中での「道半ば」といった言葉を使わせていただいたところである。
また、そうした中で、令和2年度においては、特に、非常に厳しい行財政改革をしっかりと進めていかなければならないという中で、とりわけ、施設のマネジメントが非常に重要であるという観点の中での個別施設計画の策定に取り組んでいくわけである。
この公共施設等総合管理計画については、今後40年間の中で見込まれ る施設を更新する場合、また維持管理に必要な経費、そういったものを総合的にシミュレーションし、検討した中で、市が保有する公共施設の延べ床面積の約2割、約7万㎡の削減を目指していかなければならないという目標を設定し、それぞれの分類ごとにどこまでの取組、改革に取り組んでいけるのかといったことについて策定した。
これらを踏まえて、個別施設計画の策定に臨んでいくわけであり、基本的な考え方として、しっかりと維持していかなければならない市民福祉の向上であったり、射水市の発展のために重要な役割を担っている欠くことのできない施設については、長寿命化などを図りながら維持管理のトータルコストの縮減を目指していきたいと考えている。
また、それに合わせて長寿命化や改修を行っていく際に、例えば複合化を図ったり、他の施設でサービスを行っているものと統合することによってより良いサービスを提供できるものについては、そういったことも検討していきたいと考えている。
また、そのほかの施設について、例えば統廃合を検討していかなければならない施設については、まずはそれぞれが提供しているサービスについてそのサービスの内容、提供主体といったものを本当に市が進めていくことがより良いのか、場合によっては民間団体であったり、またいろんな関係団体と連携することでより良いサービスの提供ができるのではないか、市以外のサービス提供ができるのではないか、そういったことも考えながら、パートナーとの連携を考えながら、場合によっては民間への売却であったり民営化を図ったりしてサービスを継続したり、より質の高いサービスが提供できるものについては、そのような方法を考えていきたい。
ただ、そういったこともなかなかできない施設については、長く使っていくことはできるにしても、将来建て替える段階になった場合に、それらをすべて建て替えるのかといえば、将来の射水市の財政の規模、体力からいってもなかなか難しいといった状況であるので、そういったものについては廃止であったり、その施設の統合ということを考えていかなければならない。
このような考え方で、この個別施設計画については、内容をしっかり検討しながら、また議員の皆さんといろんなご相談をさせていただき、しっかりと協議もさせていただきながら、また市民、利用者の方々のご理解をいただきながら策定し、その計画の実行に向けて取り組んでいく必要があるものと考えている。