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2020-02-10 09:53:52
令和元年9月定例会 代表質問

「自民党新政会」を代表して、9項目の質問をしました。


本会議場での質問は久しぶりのことでしたが、「自民党新政会」を代表して質問をいたしました。

代表質問は、一括質問一括答弁方式なのですが、わかりやすいように質問項目ごとに答弁の概要をまとめてみました。

【質問項目 1】

将来にわたる財政状況及び財政運営について


市長提案理由説明の中でも、平成30年度の決算状況に関する 報告がなされましたが、近年の一般会計総額は(大型事業の実施等により)年々増加の傾向が続いております。

これは市の将来負担を考えながら、有利な合併特例事業債を活用し、計画的な公共施設の整備を行ってきた ためのものと理解は できますが、その活用期限も来年度までと 限られたものであり、来年度を含む合併特例事業債が ほぼ発行限度額に到達する予定であることや、普通交付税の合併算定替えの終了等により、今後の  本市の財政状況は益々厳しさを増すことが予想されると考えます。

現在、第2次総合計画・後期実施計画の見直しに係るヒアリングなどが行われていると思いますが、前回(平成29年3月)に策定された「射水市中長期財政計画」も参考に、今後の財政状況及び  財政運営について質問を致します。

前回策定されました「射水市中長期財政計画」では、市債残高のピークを平成31年度末で638億7千万円余りと見込んでおられましたが、先ほども申し上げましたように有利な合併特例事業債を使っての公共施設整備を進めるという事で、(一般会計総額は年々増加の傾向が続いており、)当然市債残高も増える事になるかと考えますが、そのピーク時期も含め今後の見通しについてお聞かせ下さい。

また、平成30年度の決算における財政状況としての「実質公債費率」に関しましては、「9.8ポイントで前年に比べ0.5ポイント低くなっている。」の事であり、先の中長期財政計画における  11.0ポイントの予想より低くおさまっております事に、当局の苦労の跡を感じております。

平成33年度以降は普通交付税の一本化算定に伴い、比率の算定基準となります標準財政規模が縮小する事から、指標が次第に  上昇するものと考えられますが、今後の「実質公債費率」に関する推移の予想をお聞きしたいと思います。

加えて、先の中長期財政計画では、一般会計の財政見通しとして、歳出に占める投資的経費に関しまして、合併特例事業債の使用期限が終了して2年後の(当時では)平成34年(令和4年)から先では、15〜11億円余りに減額となるとの予想であり、道路や橋梁など既存施設の維持・管理に主たる支出が絞らざるを得ない   のでは?・・との説明を受けた記憶があるのですが、議会としても「果たしてそうした事だけで、市民の皆さんの納得が得られるの だろうか?」と、私なりに感じていた事を思いだします。

市長は提案理由説明で述べられたとおり、平成30年度決算剰余金の一部を公債費に計上し、市債の繰り上げ償還や公共施設建設等基金に積み立てられるのは、将来における「市民の皆さんからの  負託」に応えられる財政運営の維持・継続や、現在行われている  「総合計画後期実施計画の見直し」での新たな事業計画を図る上でも大変重要な事であろう。と、理解をしているつもりであります。

今後の財政の健全性の維持を図る上でも、現時点における後期 実施計画の初年度となります「令和2年度の予算規模」また、将来にわたる「財政状況 及び 財政運営」について、市長の見解を  伺いたいと思います。


【答弁:夏野市長】


本市の令和2年度における予算規模については、今後の予算編成作業の中で定まっていくこととなるが、斎場、クリーンピア射水、コミュニティセンターの整備などといった投資的経費が見込まれるほか、高齢化の進行等に伴う社会保障関係費についても増嵩が想定される。

また、現在行っている第2次射水市総合計画後期実施計画の見直し作業においても、各部局から、現在の社会情勢や本市の将来を見据えた積極的な事業提案を受けており、今後の予算編成に向け、事業費を含めた内容を精査中であることから、現時点での具体的な予算規模についてお答えするのは困難であり、ご理解願いたい。

一方で、令和2年度以降における本市の財政状況については、(議員ご発言のとおり、)合併特例事業債の発行、普通交付税の合併算定替といった、これまでの合併団体に対する財政的な優遇措置が終了を迎え、財源の確保が一層困難になると考えている。

これらを踏まえ、将来にわたって建材財政を堅持し、持続可能な財政運営には、引き続き、後年度における公債費負担の軽減を図るため、市債の繰上償還や基金への積み立てを行うことはもとより、これまで積み立ててきた基金についても、その設置目的や趣旨に沿い、今後の財政運営上必要となる場面において適切かつ有効に活用していく。また、第4次射水市行財政改革大綱等に基づき、市民の皆様のご理解とご協力を得ながら、行財政改革を着実に推し進めていくことが重要であると考えている。

加えて、後期実施計画に掲げる事業についても着実に推進するため、単年度に過大な財政負担とならないよう平準化を図ることや、これまで以上に自主財源の確保に向けて知恵を絞るなど、総力を挙げて取り組む必要があると考えている。

令和という新たな時代を市民の皆様とともに切り拓き、夢と希望を持てる射水市を創るため、引き続き、全力で取り組んでまいりたい。



【質問項目 2】

いざという時の「災害」に備えて


先の9月1日は「防災の日」でした。
早いもので、東日本大震災から8年半の月日が過ぎた事になります。
「災害は、忘れたころにやってくる!」近年、毎年のように全国各地で地震や風水害による、これまでに体験したこと無いような大きな被害が発生しています。

そうした中、8月25日に「令和元年度 射水市総合防災訓練」が、水戸田地区を対象に「地震・風水害・土砂災害」を想定して行われました。

今回の訓練に合わせ、午前8時30分頃、市全域の防災行政無線から防災に関する広報が行われ、水戸田地区ではサイレンを使った広報が市の防災訓練としては初めて実施された。との事であります。

このサイレンを使った広報は、いざという時、防災無線からの内容が聞き取れない方がおられることも想定して、その危険性をサイレンの長さで知らせるという事であり、今回想定の災害発生時では避難指示という事で、15秒のサイレンが5秒の空隙を開けて3回続くというサイレンパターンとなりました。

こうした、緊急災害時における「情報伝達方法」の検討・整備がなされなければ、より効果的な防災力の向上にはつながらないのではないかと考えます。

我が射水市では、新庁舎の建設に合わせて「防災行政無線設備」の拡充を図ってきたところではありますが、今後の防災訓練などにおいてより効果的な「情報伝達」を検証して頂きたいという事で  以下の質問を致します。

先ず「同報系屋外拡声子局」の積極的活用という事であります。
この「屋外拡声子局」は、以前の防災行政無線局では聞き取りにくい地域が多い。・・・という市民の皆さんのご意見を基に、市内97か所に増設された経緯があります。

同時に、この子局を使って、それぞれの地区単独の放送もできる。・・・という事から、使用マニュアルで可能な地区行事など案内なども含めた積極的活用を図るべきではないかと思います。

例えば、先日も太閤山ランドでの「クマの目撃情報」がありましたが、12~3年前には、私の住んでいる自治会の住宅の中にクマが入りこんだ事案がありました。

当時は、こうした子局の整備前でしたので、市からの放送は現地確認などの影響で時間がかかった。・・・と記憶をしておりますが、田んぼや畑で作業をしておられた方もおられたのではないかという事を考えますと、こうした子局を使って、いち早く地区住民に案内することも重要ではないかと思います。

災害時においても、その地区で特に繰り返し案内を続けないと住民の皆さんに危険性が伝わりにくい。・・・事案等も出てくるのではないかと思いますので、日頃の防災訓練なども含めた「屋外拡声子局」の活用を進めるべきではないかと考えます。

2点目は「移動系携帯型無線機」についてであります。

私がかつて東日本大震災で被害にあわれた「宮城県 名取市」に「災害時の対応」という事で訪ねた際、海岸から2~3km離れた学校に避難された皆さんと、災害対策本部との連絡が救助に入られるまでの三日間ほど取れなかった。と言われた担当者の方から、『日頃の災害訓練では携帯を含む通常電話での連絡体制でしか対応していなかったが、今回の震災では避難所と本部の連絡が全く不能となり、何人の方が避難されているのか?把握すらできず対応できなかった。

今にして思えば、範囲は限定されても避難所に「双方向の情報伝達手段」としてアナログ無線機などを配備しておくべきだった。」と言われた事が、今でも記憶に残っております。

本市におきましては、各避難所に「携帯型無線機」が配備してあり、災害時における確実な情報の収集・伝達と平常時における市役所と各施設との行政連絡に使用する事が出来る。・・・との事でありますが、防災訓練では職員の方や、避難所の指定があるコミュニティセンターの方の方が、実際に使って市役所本部と交信してみる事が大切なのでは?・・・と感じた次第です。

私が申し上げたいのは、先に申し上げた「同報系屋外拡声子局」にせよ、この「移動系携帯型無線機」にせよ、本庁舎の整備に合わせた「デジタル防災行政無線システム」の整備で、『災害に関する情報を正確かつ迅速に収集・伝達する体制を大幅に強化・拡充すると共に、平常時の活用を図る事により、市民生活の利便性向上や行政の効率化にも大いに成果を上げる事が期待できる。』とされた、開局にあたっての「市長の挨拶」にあったような「いざという時に対応できる、情報の伝達方法」を進めるべきではないかと考えますが?
当局の見解をお聞きしたいと思います。


 【答弁:一松財務管理部長】


防災行政無線の活用については、射水市防災行政無線運用要綱に基づき、各地域に設置された屋外拡声子局から、避難情報などの緊急通報のほか、災害予防や地域行事などの一般通報及び定期的にチャイムなどを鳴らす定時通報の3種類の放送を行っている。

このうち地域行事などの一般通報については、地域振興会からの依頼に基づき、予め放送したい内容などを書面で提出いただいた上で、内容を確認し、市の親局から当該地域内の屋外拡声子局で放送を行っている。

加えて、これらの屋外拡声子局には、直接起動により自ら放送することができる自局放送設備も備えている。地域行事や災害予防などの地域の実情に応じた自局放送については、地域振興会や自治会・町内会からの申し込みに基づき、予め放送内容を市で確認した上で実施している。

このように、地域振興会などからの要望に応じて、地域行事の周知や防災に関する情報などを放送できる体制を整備しており、放送内容などに一定の要件はあるものの、必要に応じて活用いただきたいと考えている。

次に、携帯型無線機の活用については、避難所となっている各地区コミュニティセンターなどに配置しており、大規模地震などで一般の電話回線が使えなくなった場合、市役所などと通話することができるもので、通信手段の多重化と双方向による情報共有など、災害発生時における確実な通信の確保を図っている。

なお、自局放送設備や携帯型無線機の運用方法等については、平成28年度の運用開始時に、各地区コミュニティセンターなどに対し説明書類等を配布し、周知を図ったところである。

今後、これらの設備の円滑な運用に資するため、改めて利用方法を周知するとともに、市の総合防災訓練や地域の防災訓練などでの活用を検討するなど、引き続き、地域における防災体制の向上に努めてまいる。



【質問項目 3】

雨水対策について


今年の夏は大変暑い日が続き、県内では7月21日から30度越えの真夏日が続いておりましたが、先月の20日は大雨の影響があり、県内全観測地点で30度を下回った。・・・との事でありました。

ただ、この大雨で特に県東部での降水量が多く、3時間降水量が宇奈月で99.5ミリ、魚津で76.5ミリを記録し、ともに8月の観測史上最大となったそうであります。

本市におきましても、降水時間は限られておりましたが相当強く降った状況でありました。

そうした状況下において、昨年度完成した「大門・大島雨水幹線」の排水想定域において、確か 時間降水量52ミリま大雨まで浸水しないとされていた区域内の市道への冠水がありました。

実は、私自身がこの日の午前中に開催された「地区老連のカローリング大会」での挨拶を終え、大門体育館を出た時には駐車してあった車まで行くおり、大変強い雨が降っておりまして、二口地区内にある「よく浸水する地区」での排水状況が気になり、巡回をしているうちに「道路冠水」を発見した関係で、当時の雨量自体は判りませんが、排水状況や放流先の和田川の水位、浸水域等に関する  ある程度の情報を、私自身の知りえる範囲で把握しているつもりではありますが、担当課の方も道路冠水の実測など行っておられましたので、当時の降水量を含めて、その原因と対応についての検証がされているのか?どうか?お聞きしたいと思います。

また、この「大門・大島雨水幹線」の運用により、分水人孔以北の下流域にあたる大島地区での水位の低下も見込める。・・・との予想ではなかったかと思いますが、こちらの検証・調査はなされているのでしょうか? 併せてお答えください。

本市が平成22年度に策定した「射水市雨水対策基本計画」の  事業として、この「大門・大島雨水幹線事業」と現在施工中の   「娶川排水区 雨水対策事業」は、当初計画の中でも「代表的大型事業」であったと記憶しております。

近年の雨の降り方は、これまでに経験した事のない量が局地的に降るような傾向が強まっていると考えられ、特に都市化に伴う住宅地での浸水に代表されるような雨水対策としての「ハード事業」の有効性を検証しつつ、新たな対策を講じていかなければならないのかもしれません。

そういった意味では、3月に策定された「雨水管理総合計画」において記述のあった自助・共助による「ソフト対策」の推進の具体策の検討などが重要になってくるのではないか?との思いから、 改めて、今回の「大門・大島雨水幹線」での検証状況及び今後の   雨水対策への取り組みについて、当局の考えを伺いたいと思います。


【答弁:前川上下水道部長】


大門・大島雨水幹線は、大門二口地区、大島八塚地区をはじめとする周辺市街地において、浸水被害を軽減するため、和田川へ直接排水する雨水対策施設を整備し、昨年11月に供用開始したところである。

議員ご発言のとおり、当日時間最大降雨量33.5ミリメートルと、供用開始後、最も大きな豪雨であり、整備した雨水幹線により3時間の累計で約36,000立方メートルの排水を和田川へ放出していたが、二口地内の一部で、浸水深さ約10センチメートルの道路冠水が発生した。

今回再び、冠水した要因としては、用水が流入していたことや豪雨となる2時間前から雨が降り続いてたこと、排水路や水門等で流れが阻害していたと思われる個所もあったことから、県営西部第七号排水路の水位に高い状況による影響と分析しており、今後、施設点検を行い、排水状況を調査し、雨水幹線の能力が十分発揮されるよう引き続き検証を行っていく。

一方、下流域の小島4区地内においても、雨水幹線の整備により、上流からの排水については削減できたが、今回、同じく道路冠水が発生した。

二口地区同様の要因もあるが、当地区においては、現在、本年3月に策定した雨水管理総合計画に基づき、雨水対策の基本設計業務として現地調査を行っており、今後、対策事業の実施に向け取り組む予定としている。


本年3月に策定した「射水市雨水管理総合計画」では、市内全域各排水区における浸水リスクを評価し、優先度の高い地域に対し、当面・中期・長期間の段階に応じた対策方針を定めており、重点地区から順次事業に取り組んでいくこととしている。

しかし、行政が行う施設整備などハード対策には、多額の費用と整備期間を要することや、今後雨の降り方はますます局地化・集中化・激甚化の恐れもあることから、これからの雨水対策は、行政が行う「公助」だけではなく、住民や地域振興会等が自主的に行う「自助・共助」の取り組みが重要かつ不可欠であると考えている。

身近にできる対策としては、土のうなどの準備や低い土地への浸水対策や、周辺排水路などの点検や清掃、また水門や農業施設等について、その管理者等と密接に連携し協力していくなど自助や共助を組み合わせていくことが浸水被害を最小限に抑えるために大切な要素であり、行政が行うハード面だけでなく、自助、共助のソフト面からの推進など、総合的な雨水対策に取り組んでいきたい。



【質問項目 4】

「射水市地域公共交通網形成計画」における高齢者対策について


交通事故は、被害者の方はもちろん、どんな理由があるにせよ加害者も、そしてそれぞれの家族までをも巻き込んで、一瞬にして悲しみのどん底に突き落とされる「悲惨な事故」であると言えると思います。

 特に最近は、高齢ドライバーによる事故が多く発生し、自動車メーカーもペダルの踏み間違いによる事故を防ぐため「加速制御装置」の商品化の検討を進める・・・とのことであります。

加齢による身体機能の低下により、高齢ドライバーが交通事故を起こしやすくなると言われており、危険を感じてからの反応速度が遅れる事で事故につながる危険性が増えたり、普段通っている道路であっても、他の事に気を取られ、漫然と交差点などに侵入する  ケースや道路を逆走するケースが増えているのだそうす。

私も以前に、見通しの良い県道と市道の交差点での事故防止策として、道路の舗装上に張り付け、そこを横切るタイヤからの音で注意喚起を促す「減速シート」の設置をお願いした事がありましたが、交通事故防止策として道路の管理者である市として 出きる事と言っても、路上に書き込める「文字での注意喚起」や先ほどの
「減速シート」等での対応などに限られるのが現状ではないかと感じております。

こうした増える高齢者の交通事故を予防する。・・・という事を考えれば、ドライバーの運転能力の低下や自信が揺らいできた時、  本人はもちろんですが家族の皆さんにとって「運転免許証の自主 返納」という選択肢も「有効手段」と言えるのではないかと思います。

また、運転免許証を返納された方は、これまでの「日常の足」となる車を手放された事になることから、買い物や通院の際の不便さを感じられる事が増える。・・・と、聞きます。

こうした返納者の皆さんを少しでもサポートしようと射水市でも昨年度から、運転免許証の自主返納支援事業としての支援期間を 2年間から5年間に延長してきた経過がありますが、こうした効果や返納された方の反応をどのように受け止められているのか伺いたいと思います。

一方、最近の報道では、車の運転をやめて自由に移動する手段を失った高齢者は、運転を続けている人と比べ、要介護状態になる  リスクが2.2倍になるとの研究結果を筑波大学のチームが学会誌に発表されたそうでありますし、我が「自民党新政会」が3月に参加しました「地域公共交通網形成計画に関する地方議員研究会」においても、「交通分担率と健康の相関」という講義の中で、交通分担率と糖尿病患者数との比較において「自動車の分担率が高いほど 健康が悪化し、糖尿病患者数が増える。」という事をデーターが示している。・・・と、早稲田大学 井原客員教授よりお聞きしており  まして、現在検討中の「射水市地域公共交通網形成計画」におきましても『健康・福祉分野との連携・役割分担』という施策の中での取り組みと関連があるかと思いますが、市民の皆さんの利便性の 確保と健康維持策としての将来像を多方面からしっかりと検討して頂きたい。・・・と感じており、当局の取り組み方について お聞きしたいと思います。


【答弁:島崎市民生活部長】


県の交通事故白書によると、県内・市内での交通事故発生件数は年々減少している。一方、高齢運転者の交通事故は、件数は徐々に減少してきているものの、交通事故に対する割合は、年々増加する傾向である。

本市では、高齢者の交通事故対策の一つとして、運転に不安を覚える高齢者を支援するため運転免許証の自主返納支援事業を実施しており、平成30年4月から支援内容をコミュニティバス等の5年間の無料乗車証の交付など4種目に拡充しており、利用者が拡充前の平成29年度の182人から、拡充後の平成30年度は296人と、約1.6倍に増加するなど、拡大効果が認められ、交通事故の減少につながっていると考えている。

本市としては、引き続き、高齢者運転免許証の自主返納支援事業の周知徹底を図り、高齢者を対象とした、加齢に伴う身体的変化等を実感してもらう体験や夜間外出時の反射材着用を促す効果実験などの交通安全教室、歩行時の交通マナーを実践する「ウォークラリー大会」などの施策を積極的に取り組んでまいる。

また、今月21日から始まる秋の全国交通安全運動の重点事項に、新たに「高齢運転者の交通事故防止」を掲げ、県や県警と連携し、自動ブレーキ等を搭載したセーフティサポートカーの体験型交通安全教室の実施や高齢運転者自身が安全運転を宣言する「やわやわ運転自主宣言」等の各種取組を推進するなど、高齢者が被害者、加害者となる事故を1件でも減らせるように努めてまいる。


現在、「射水市地域公共交通網形成計画」の策定に向け各種施策を検討しており、昨年度のアンケート調査では、日常の移動手段として自家用自動車を利用している割合は8割を超え、自動車への依存度が高い状況にある一方で、運転免許証の返納を見据えた公共交通の維持・充実や気軽に利用できる公共交通を望む声がある。

公共交通の利用に伴い、歩行量が増えることで、高血圧や糖尿病等の生活習慣病予防や、運動機能維持による認知症予防につながるとの研究報告がなされており、公共交通利用に伴い健康増進効果が期待できるものと考えている。

このことから、計画においては、きららか射水100歳体操など地域ぐるみで取り組んでいる健康・福祉施策と連携しながら、各地域の高齢者団体等に向け、公共交通の乗り方教室や乗車体験等を通じて、公共交通を利用した暮らし方の大切さを伝え、かしこく公共交通等を利用するライフスタイルへの転換を促すこととしている。

あわせて、公共交通を活用したおでかけの促進を図ることで、外出機会増加による健康維持につなげたいと考えており、公共交通の利用環境の向上と、日常の暮らしを支える交通手段の確保に取り組んでまいる。



【質問項目 5】

(仮称)フットボールセンター整備事業の進行状況について


この整備事業にかかる基本構想及び基本計画策定業務がポロポーザル形式により委託業者の選定がされたとの事であります。

本市における、新港東西埋立て地の活用方法に関しましては、大変重要な課題であり、この地区での賑わい創出策としての取組み等をどのように考えられているのか?大変興味のあるところであります。 

先の基本コンセプトではこの施設をどのように位置づけているのか?また、選定者側の評価はどのようなものであったのか?是非、お聞きしたいと思います。

また、この事業に関しましては、昨年12月定例会での説明では、全体の整備費用について県内他市の同様施設規模としての概算額の説明、および維持管理費に関する同様施設の現状をお聞きし、新年度予算として「サッカー競技の強化やスポーツに親しむ場の充実に加え、ウォーターフロントの賑わい創出や交流人口の拡大を図る」という事で2千8百万円の予算計上がなされたところではあります。 

今回の基本構想及び基本計画策定業務の選定に続き、基本設計にとりかかられるころには、事業概要に見合った概算額の提示等が出来るものと考えますが、議会などへの報告予定および土地の所有者であります県との港湾計画の変更や賃借料などに関する協議状況はどのようになっているのか?お聞きしたいと思います。


【答弁:松長教育委員会事務局長】


射水市では、射水市スポーツ推進計画の基本理念「スポーツで創る 笑顔 感動 きららか射水」を具現化するプロジェクトの一環として、本市の富山新港東埋立地に(仮称)射水市フットボールセンターの整備を予定している。

これは、滑川市の富山県フットボールセンターに加えて、県西部においても同施設を整備しようとする富山県サッカー協会等の意向に呼応したものであり、平成30年10月には、同協会から整備予定地として選定されている。

本年度は、基本構想・基本計画の策定と基本設計を実施することとしており、計画策定等に当たっては、市内外から多くに人々を呼び込む魅力ある施設となるよう、周辺のスポーツ施設や観光資源との連携にも配慮することとしている。

基本構想・基本計画に好いては、民間ならではの発想と創意工夫にあふれた提案を反映するため、プロポーザル方式により募集を行ったところ、県内外から7社の応募があり、業務の受託事業者検討委員会を組織し事業者を選定した。

なお、選定した事業者からは、整備予定地である富山新港東埋立地周辺の賑わいを創出するため、計画区域内の効率性だけを追求することなく、隣接する元気の森公園パークゴルフ場や海竜スポーツランド等との連携に配慮し、ベイエリアの東地区全体がスポーツを中心とした人々の交流と活気の拠点とする基本コンセプトが提案されたところである。

一方、現地測量を含む基本設計については、指名競争入札により業者を選定し業務委託を行ったところであり、基本構想・基本計画の内容を反映するよう、構想等の策定作業と並行しながら業務を進めることとしている。

なお、市議会には、構想及び計画の概要がまとまった段階で、12月市議会定例会においてお示しし、ご意見をいただきたいと考えている。

また、整備予定地は、港湾計画において港湾関連用地として位置付けられている県有地であることから、議会にもご理解をいただき、市の重点事業要望に掲げており、港湾計画の変更に向けたスケジュールおよび借地条件の調整など、引き続き、県と鋭意協議を進め、事業が順調に進捗するよう努めてまいる。



【質問項目 6】

地域包括支援センターの役割と地域ケアにかかる行政側の体制整備について


平成30年度から令和2年度にかけての高齢者保健福祉計画及び第7期介護保険事業計画の冒頭において、更なる高齢化の進展や 認知症高齢者の増加が予想され「地域包括ケアシステム」をさらに  深化・推進していくことが非常に重要』・・と、述べられております。

介護保険制度の見直しに伴い、2006年(平成18年)4月から地域包括ケアの体制を支える地域の中核機関として、あらたに「地域包括支援センター」の設置が定められました。

地域包括支援センターの設置主体は市町村ですが、社会福祉法人、医療法人などの市町村から委託を受けた法人も設置する事が出来るとされており、現在、本市におきましては地域包括支援センターを市内5ヶ所に設置、5センターとも特別養護老人ホームを運営する社会福祉法人への委託事業とされております。



地域包括支援センターには担当のエリアが設定され、保健師(又は地域ケアに経験のある看護師)、主任ケアマネジャー、社会福祉士の3つの専門職種又はこれらに準ずる者が配置され、また、本市においては地域包括ケアシステムの要としての機能強化として、更に高齢者人口に応じた体制強化職員の配置、認知症地域推進員や生活支援コーディネーターを配置する人員体制の強化が図られ、 公正、中立な立場から、四つの機能を担って頂いております。

地域包括支援センターの業務では、年々 相談・支援量が増加し、その内容も多様化かつ複雑化しており、今後、主たる機能の役割を  果たしきれない恐れが出てくるのではないかと 心配になってしまいます。

具体的に申し上げれば、急増する地域の一人暮らし高齢者や認知症高齢者、虐待を受ける恐れのある高齢者、アルコール依存症などの精神疾患、終末期など医療依存度の高い方、8050問題などへの相談・支援等々が考えられます。

これらの相談・支援に応えていくためには委託者としての自治体(すなわち射水市)が、地域の一人暮らしや高齢者世帯の調査を行い、そのデーターをコンピューターによりデーターベース化し、個人情報保護と言われる法的範囲の中で、地域包括支援センターとの情報共有システムを構築しておく必要があるのではないかと考えますが、現実的にはどのような対応がなされているのでしょうか?

地域包括支援センターとしての委託事業部分は、委託者である 自治体が地域ケアの視点に立って、地域に住む高齢者などを支えるものであり、この機能を深化・推進していくためには自治体が責任主体として、仔細に現状を把握確認し、自治体内の各担当課や各係間の連携をはじめとする地域ケアにかかる行政側の体制整備が行われていなければ、委託先である地域包括支援センターに各職種を 揃えたとしても活きたものとはならないのではないかと考え、行政の一層のリーダーシップと体制の整備が必要と言えるのではないかと考えますが? いかがでしょうか。

2025年度には団塊の世代の人たちが75歳以上になられる 状況下において、本市においても高齢化社会に対応しながら持続 可能な発展を続けるための 「第2次総合計画 後期実施計画」や「都市計画マスタ―プラン」の見直し「太閤山リノベーション計画」の検討 等などが行われている現在の状況からして、市内に3ヶ所ある在宅介護支援センターの今後のあり方も含め、今後の地域包括支援センターの人員体制や委託業務の内容と対応 および地域ケアにかかる行政側の今後の体制整備も含め、次期 高齢者保健 福祉計画・介護保険事業計画にも向けた 当局の見解をお聞きしたいと思います。


【答弁:板山福祉保健部長】


まず、地域包括支援センターとの情報共有については、本市が地域包括支援センターに対し一人暮らし高齢者等の情報を提供している他、配色事業やケアネット事業を担うボランティア等、様々な方々から寄せられた情報を随時提供しており、それを基に必要に応じ地域包括支援センターが実態調査するなど、密接に情報共有を行い高齢者の適切な支援につなげている。

地域での高齢者が抱える課題は、近年ますます複合化、複雑化しており、こうした課題に総合的、包括的に対応するため、本市では、平成29年度に地域福祉課に保健師1名、社会福祉士1名を増員し、在宅医療・介護連携支援相談窓口や認知症初期集中支援チーム相談窓口の設置を行うなど、事例の早期の解決、ケアマネージャーや地域包括支援センターを含む支援機関のフォローアップを図っている。

併せて、庁内の連携体制の整備については平成30年12月から福祉保健部内に部内横断的な連絡会議を設置し、地域包括ケアシステムの推進と共生社会の構築を見据えて、情報共有や事業連携に努めている。

今後、地域包括支援センターの役割は、ますます重要になると認識しており、地域の高齢者人口の推移を注視しながら次期射水市高齢者福祉計画・第8期介護保険事業計画の策定において、地域包括支援センターの機能強化、在宅介護支援センターの在り方を検討してまいる。



【質問項目 7】

富山新港で見つかった「アカカミアリ」への対応について


環境省が今月5日に実施した「富山新港の国際物流ターミナル」での調査において、有毒の特定外来生物である「アカカミアリ」が生きた状態で見つかったとの事であります。

「アカカミアリ」と聞いてもあまりピンときませんが、「ヒアリ」と聞けば、平成29年6月に兵庫県で初確認されて以降、愛知県や大阪府そして同年7月には東京都の大井ふ頭でも発見され、その 毒性の強さからニュースで話題になった事がある。と、思い出される方も多いかと思います。

「アカカミアリ」も国内では沖縄本島のほか、兵庫県や愛知県、大阪府、東京都などでも見つかっている、ヒアリと同じく「危険な特定外来生物」だそうであります。

今回「富山新港」で見つかった「アカカミアリ」は、その場で駆除されたとのことであり、発見から1週間後の13日、環境省と県が発見場所の付近においた殺虫餌と粘着性の罠には、疑わしき アリは確認されず、「アカカミアリ」が見つからなくなってから  一か月ほどはこうした調査を継続する。との事で、少しは安心できるのか?とも感じております。

今回発見の契機となった環境省の調査は定期的なものなのか? また、「国際物流ターミナル」内には関係者以外は入れない施設で あることから、その港湾管理者である県および「国際物流ターミナル」を抱えている本市における、それぞれの今後の対応策について伺いたいと思います。


【答弁:片岡産業経済部長】


富山新港国際物流ターミナルでの「アカカミアリ」の発見については、環境省が毎年全国65か所で春、秋の年2回行っている調査で判明したものである。

本市では、種類の特定がなされた9月6日の報道発表と同時に、近隣自治会に対して報告を行い、小・中学校、保育園等や、高齢者及び危機管理を担当する関係各課に注意喚起を行ったところである。

現在も継続調査中であるが、環境省からの報告では、9月13日の調査において「アカカミアリ」は確認されていないとのことである。

今後の対応について、港湾管理者である県は、環境省の指導のもと、現在行っている確認地点の周辺調査を継続するとともに、ターミナルを利用している港湾荷役事業者などの港湾関係者への注意喚起も引き続き行うとしている。

本市としては、国に対し引き続き調査や防除の対策を求めていくと共に、国及び県や関係機関等との情報交換や連携を密にし、周辺住民に対して、正確な情報発信と注意喚起に努めてまいりたい。



【質問項目 8】

イノシシ対策・豚コレラ対策について


近年、本市においてもイノシシの生息数および生息域が増加傾向にあるのではないかと感じております。

山里に住んでおります私自身、この時期になりますと、家の周りにある畑の周囲へのネット張りや、水田周囲への電気柵の設置など、個人的にも自治会や営農組合的にも「いらん労力が増える」時期だと感じる事が多くなっております。

現在、市ではこうした「イノシシ被害」の出ている地区に、「電気柵の貸与」をされ、農地への侵入防止を図ってこられたかと思いますが、「電気柵」は年ごとの設置・撤去・保存等手間も多くかかると同時に、設置個所の草管理が大変な場合も多く、手軽な面もあるかもしれませんが、課題も多い対処法と言えるのではないでしょうか?

そこで最近、イノシシなどを含む有害鳥獣の侵入を恒久柵(ネットフェンスやワイヤメッシュなどの金属製品の)を計画的に延長 設置する事で、侵入を防止する対処法が普及していると聞きます。

製品自体の価格は高くつくかもしれませんが、設置後の維持・管理がしやすい事や降雪時においても有効な侵入防止策であることなどから、一気に総延長を伸ばすような設置はできないにしろ、電気柵と併用して配置する事で、それぞれの地域特性にあった大変有効な侵入防止策が取れるのではないかと考えます。

加えて、これまでの電気柵や恒久柵の設置では、住宅地などへ通じる道路を遮断する事が出来ず「悩みの種」となっておりましたが、こうした進入路へ、イノシシなどの足が網目にとられるのを嫌う 性格を利用して「グレーチング」を敷設配置する事で侵入防止を図ろうとしている自治体も見受けられるようになりました。

こうした「恒久柵」や「グレーチング」の設置など、これまでの「電気柵」以外の侵入防止策に関して、どのような検討をなされているのか伺いたいと思います。


また現在「イノシシ」と言えば、「豚コレラ」の感染拡大が全国的な問題となっております。

昨年の9月に岐阜県で26年ぶりの発生が確認され、この1年で8府県の養豚場に広がったとの事でありますが、この感染拡大には野生イノシシがかかわった疑いが強く、富山県内でも豚への感染は無いものの、感染したイノシシが見つかっている状況からして、射水市の場合、養豚場は無いと思いますが、イノシシの生息数および生息域の拡大が予想できる事から、こうした感染イノシシへの対処法を検討しておく必要性があるのではないか?・・・との  思いをしております。

そこで先ず、市内で捕獲されたイノシシの「豚コレラ」感染検査の有無についてお聞きしたいと思います。

また、イノシシの処分・・・という事に関しましては、これまでも「焼却」もしくは「埋却」という事で対処されていたと思いますが、大きなイノシシはそのままでは「焼却」処分できないという課題もあったと聞いております。

今後、感染イノシシが見つかった場合はそれぞれの市町村で対応しなければならない。・・との事でありますので、イノシシの処分に関する対応策についてもお聞きしたいと思います。

次に、県内各地の議会におきましても「豚コレラ対策」や「捕獲イノシシの処分」に関する質疑がされております。

このうち「捕獲イノシシの処分」に関しましては、「できるだけ焼却処分で対応し、体の大きい成獣等焼却処分が困難な場合は埋却処分」という答弁が主流かと思います。

埋却処分の場合、埋設地の選定、それに伴う住民の皆さんの理解、埋設方法の管理等々、課題も多く、本音で言えば「大きなイノシシも焼却処分できないか?」と聞こえてきそうな気がしております。

私も、市の担当課と協議しましたが、炉の大きさからしまして、現在の開口面積が許容の限界だそうであります。

また、県内には約一万九千頭の野生イノシシがいるとされており、「豚コレラ」の発生およびそれに伴う捕獲数の増加などから、一時的には生息数自体が減る事はあっても、将来的にはまだまだ増加するのではないかと思います。

そこで、「出きれば焼却処分」できないものか?という考え方の自治体(私なりには、呉西6市)が連携をし、「焼却」も含む「有害鳥獣処分施設」の設置に関する協議をしてみてはどうか?と考えますが、当局の見解をお聞きしたいと思います。


【答弁:片岡産業経済部長】


昨年、岐阜県の養豚場で豚コレラの感染が確認されてから約1年が経過し、ウイルス拡散の主な要因とされる野生イノシシの感染は中部地方7県に拡大している。

県内でも7月末に富山市において初めて感染イノシシが確認され、その後、死亡個体や調査捕獲された97頭の感染確認検査では13例の感染が確認されている。(9月13日現在)

本市においては、8月以降55頭のイノシシが捕獲されており、国の指針や県の通知に沿って検査対象となる4頭については採血、検査を実施した結果、感染イノシシの確認はされておらず、引き続き、調査捕獲したイノシシについて採血、検査を実施し、感染状況の確認を行うとともに、処分方法については、焼却・埋設を行うこととしている。

埋設処分については、現在、関係地域と相談褪せていただいているが、十分協議を行い、慎重に適地の選定を行っていきたい。

また、議員ご提案の呉西6市連携による焼却処分施設にすいては、呉西圏域連携事業の有害鳥獣対策事業部会において、8月に各市担当者が福井県内の処理施設について視察を行ったところであり、今後も部会の中で関係各市と意見交換を行いたい。



【質問項目 9】

庁舎免震用オイルダンパーの交換について


この件に関しましては、6日の全員協議会での説明時にも、私なりの意見を述べさせていただきましたが、会派の皆さんも「何となくすっきりしていないようなので」再度、この場での質問をさせていただきます。

「なぜすっきりできないのか?」答えは簡単です、今回の交換作業は、部品性能のデーター改ざんという製造メーカーの許しがたき「悪意によるもの」と言わざるを得ない。・・・からであります。
「新しい物に替えたから、はい、それでいいでしょう!」とは言えないのであります。

但し、市とKYB社は直接の契約締結者ではないことから、本来ならば(このメーカーを選んだ)工事施工業者の責任が問われるのではないか?・・・とも、考えられます。
そこで、再度行われる「製品検査」にも、市の担当者と共に、施工業者および施工管理業者も参加されるとの事でありますが、 「再度の製品検査に立合われる」それぞれの皆さんの立場と、新しいダンパーの品質の確保(保証)・・・という事に関して、どのように考えられているのか、先ず伺いたいと思います。

また、新庁舎完成における「引き渡し書」の中には「瑕疵担保責任」の項目もあった事と思いますが、この中身(期間などの内容)についてはどのように記されているのかお聞きします。

最後に、庁舎施工(建築主体工事)の契約相手は、あくまで施工業者であり、これはまぎれもない事実であります。

但し、今回のような免震用オイルダンパーの部品性能のデーター改ざんが原因たる事案に関して、施工業者の責任がどこまでと考えておられるのか? 当局の見解をお聞きしたいと思います。


【答弁:一松財務管理部長】


今回実施予定の製品検査には、前回検査時に立ち会った本市検査担当者や施工業者及び設計施工管理業者に加え、国土交通省が指定する第三者機関である指定確認検査機関が立ち会い、実施することとしている。

検査時においては、出力された検査データーに対し問題となった「係数書換え」及び「原点調整」といった不適切行為が行うことができないよう、入力等が不可能なシステム環境の中で行われる。
 また、適正な検査機器自体に不正が行われないよう、封印がされた検査機器を用い、立会者の監視の下、厳正に行われることになっている。

なお、検査が不正なく適正に行われた後には、第三者機関からの立会い検査報告書が提出され、基準に適合した製品として国土交通大臣から製品の基準認定を受けることとなり、品質が保証された製品が納入されるものである。


今回の交換工事については、国土交通省が免振用オイルダンパーを製造したメーカーであるKYB株式会社及びカヤバシステムマシナリー株式会社に対し、平成30年10月16日付けの文書により適正品への迅速な交換の実施を求める行政指導があった。このことから、本市は施工業者に対し、早期に適正品の交換を強く求めてきたものである。

議員ご指摘の、瑕疵担保責任については、本市が施工業者と締結した工事請負契約書の適用条項では、瑕疵担保責任の期間は引き渡しから2年間であり、平成28年8月に引き渡しを受けていることから、昨年10月に判明した時点では既に保証期間は経過しており、施工業者に対し瑕疵担保責任を問うことはできない。

しかしながら、施工業者においては、国土交通省の行政指導を踏まえ、本工事を請け負った道義的責任のもと、今回の交換工事の施工に当たるものである。


今回の問題の根本は、免震用オイルダンパー製品の検査データー改ざんという不正を行った製品メーカーであるKYB株式会社側にあり、施工業者は、製品の納入時において、不正が行われた製品であることを認知することは不可能であったものと考えている。

しかしながら、今回の件は、いざ災害が起こった際に市民の生命・安全を守るための対策本部等の初動体制をしっかり速やかにとるため、庁舎に免震用オイルダンパーを導入する工事を請け負った責任の一端から、施工業者は、できる限り早期の新規製品との交換について、KYB株式会社側に対し強く働き掛けるど、対応してきたところである。

今後は交換施工に向け、検査及び監督業務について施工業者と連携を取りながら適切な交換工事となるよう努めてまいる。



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