視察日:8月9日(金) 新潟県立 島見緑地公園 ドックラン 直江津港第3東防波堤管理釣り場
「新潟県立 島見緑地公園 ドックラン」
【視察概要:説明者:指定管理者 グリーン産業(株)岩野所長】
島見緑地公園は、新潟東港工業地帯の緩衝緑地として、総面積16.1ヘクタールの大型公園として整備された。
今回見学させて頂いたドックラン施設は、2012年にオープン。公園の指定管理者である「グリーン産業(株)」が管理運営を行っている。
―岩野所長から・・・−
ドックランの設置は、公園の利用促進として「新規利用者の獲得」を狙ったもので、一般の利用者と犬を飼う人との利用の「棲み分け」に留意した運営に努めており、年間の入場者数は平成25年度に1万人強だったものが、30年度では1万8千人余りに増加、利用登録者は島見緑地ドックランの「サポーター」として、施設の清掃、除草などのボランティア活動に参加してもらっている。・・・とのことである。
≪所感≫
岩野所長の説明において、ドックランの管理費は緑地の指定管理料の中から10万円ほどを捻出して運営している。・・・との説明があり、質疑の中で(ドックラン)施設を有料にすれば?・・・との問いに対し、この公園は(緩衝緑地としての性格上)原則無料であり、何がしかの料金を徴収すると、結果として利用者からの『要求』や『苦情』の声が強くなるため、ボランティアをお願いしており、利用者の方が「自らマナーを守り、施設の環境や運営を支えてもらう事で、利用者の協力のもとに成り立っている。」・・・と、自信を持って、応えられた事で、この施設の管理手法が読み取れたような気がした。
「直江津港第3東防波堤管理釣り場」
【視察概要 説明者:NPO法人ハッピーフィシング 新保チーフ】
「直江津港第3東防波堤管理釣り場」と「新潟東港第2東防波堤管理釣り場」の管理運営は、両方ともNPO法人ハッピーフィシングが行っている。
同法人は、防波堤で釣りを行う人たちに対し、施設を安全に利用できるための事業や利用促進の事業等を行う事により、「釣り文化の振興や釣り場での事故防止及び雇用機会の拡充を図り、地域経済の活性化に寄与する。」事を目的として設立されている。
直江津港では、防波堤の先端から460mが釣り場となっており、投げ釣り(5m)と餌釣り(3m)での釣り人の間隔を決め、入場者数の調整を図ると共に、ライフジャケットの着用を義務付けたり、入場者注意事項及び禁止事項を説明したうえで入場誓約書を作成してもらったりして、安全性を高めている。・・・との事であった。
この日も、管理事務所へ続く道路(片側駐車OK)には、長野ナンバーの車が多数あり、利用者としては県内7割、県外3割で、県外の多くは長野であるが、関東県や富山からの利用者もある。・・・との事であった。
利用実績(平成30年)としては、新潟東港の開設期間304日間(3月1日から12月29日まで)のうち、終日閉鎖が113日あり、利用者数17,592人で1日平均92.1人。直江津港は開設期間214日間のうち、終日閉鎖が102日あり、利用者数は16,502人で1日平均147.3人となったが、平成30年度の直江津港における事業収支では、収入額が約1,350万円、人件費など管理費支出額約1,400万円で、差し引き約50万円の赤字。・・・との事であり、利用者の伸びは天候に左右される事が多く、安定的な収益確保について考えていかねばならない。・・・との事であった。
≪所感≫
今回の現地視察において「直江津港第3東防波堤管理釣り場」及び「新潟東港第2東防波堤管理釣り場」となっている防波堤と、本市港湾部の立ち入り禁止となっている防波堤では、規模や種類(頂上部の広さや海面までの高さ等)が違う。・・・と、先ず感じた。
また、防波堤管理釣り場としての運営という事からすれば、管理運営主体(NPO法人ハッピーフィシング)の安全管理が第一という具体的取り組みの実施状況や、視察中にもお孫さん達と一緒に入場される家族連れや県外からの釣り人がおられたにもかかわらず、管理運営(収益)という点において、気象条件が大きく左右する事など、視察してみないと分かりにくい点などを確認できたと感じている。。