予算特別委員会(6月19日:持ち時間40分)で質問を行いました。
平成29年6月19日(月)
予算特別委員会(第一日)
【質問項目1:行政財産における樹木管理(除草を含む)について】
〔質問〕
今定例会において説明をいただいた市の出資法人である公園等管理業務公社においての私有地管理についてお尋ねをする。
公園緑地等管理事業の説明において、具体的な場所等の確認をするために担当課を訪ね、市公共施設維持管理事業契約一覧表をいただいた。
その大部分は契約先の名前、場所で作業内容が想像できたが、この中にあった市有地、普通財産管理業務委託193万円について、一般的な用語の解釈としては公有財産の用途として公有の資産ともいうべき普通財産に対し、直接の公に供される財産を行政財産と私なりに理解をしているが、ここでいう市有地、普通財産管理業務とは具体的にどのような場所でどのような事をされているのかについてお伺いをする。
〔答弁:竹島管財契約課長〕
市では公共施設を適正に維持管理するため、市所有土地の除草や樹木の管理業務の一部を射水市公園等管理業務公社へ委託している。
市有地については、市合併当時から保有している土地や公共施設の移転等により用途廃止された土地が含まれており、これらの普通財産は管財契約課が管理をしている。
昨年度の実績では、旧堀岡小学校跡地の一部や小杉駅前の駐車場など、市内22ケ所の私有財産のうち9,619平方メートルの管理業務を委託しており、その内容は、機械除草、除草剤散布、樹木剪定、害虫駆除等である。
〔質問〕
キッズポートいみずや下地区センター及び大島地区センター、櫛田小学校跡地に関しては、先程申し上げた行政財産としての確認をさせていただいた上で、キッズポートいみずの敷地管理について質問をする。
夏野市長は提案理由説明において、こども子育て支援の推進に関して包括的、総括的な子育て支援施設としてオープンした、子ども子育て総合支援センター「キッズポートいみず」は、大変多くの子育て世代の方々に利用をいただいており、今後より魅力的な施設となるよう遊具のある芝生広場を整備する予定であると述べられているし、本市の当初予算についても、未来への投資を加速させる特別枠として3千万円の予算計上がされている。
ところで、芝生広場は草が伸び放題となっている。
これまで、行政センターや都市整備部があった時代と比べものにならない周囲の状況であると私自身、現地を見て感じている。
管理担当課は、こうした状況についてどのように考えているのか。
〔答弁:釣保健センター所長〕
子ども子育て総合支援センターの敷地管理等の業務については、センターがオープンした本年4月から、保健センターの所管となっている。
議員ご指摘の、敷地内の植栽部分に草が生い茂っていることについては、現在、業者に除草作業を依頼しており、できるだけ早期に対応したいと考えている。
また、今後は、樹木等の状況を見ながら、早めに対応したいと考えているので、ご理解をお願いしたい。
〔質問〕
庁舎側の花壇については、旧の大門町時代には職員の中から有志を募って草管理をされていた時代があったのではないかと記憶をしているところである。
この花壇の一部にはバス停もあることから、こうした経緯を確認された上でキッズポートいみず及び大門地区センターにふさわしい適切な管理をお願いすることろである。
加えて、下地区センターにおいても特に周辺部や北側の駐車場の空き地に草木が伸び放題になっている状況であるが、こちらについて担当課ではどのように考えているのか。
〔答弁:竹島管財契約課長〕
下地区センター敷地の環境整備は、昨年10月から管財契約課が所管をしている。
業務内容は、敷地内の除草、樹木の剪定、防除等で、今年は樹木の防除を先週、実施したところであり、引き続き、除草作業も行う予定である。
また、樹木の剪定については、例年に比べて作業の段取りが遅れるなど、至らぬ点があったと思われるので、市民の皆様が気持ちよく利用できるよう、今後はきめ細やかな環境整備に努めてまいりたいと考えている。
〔質問〕
キッズポートいみずも下庁舎の件も、時期的なこと等を絶えず気に留めていただき、適切な管理に努めて頂きたい。
新庁舎隣にある大島中央公園の樹木管理についても感じている。
私はこれまで、遊歩道でのウオーキングやジョギング、少年野球などの試合の開催地としてこの公園を利用することが多かったことから、新庁舎の完成に合わせて駐車場の設備を含む周辺の整備がされ、より一層、都市公園としての環境整備が整ってきたのではないかとたいへんうれしく感じている。
その一方で、気になっていることといえば、公園全体の樹木管理である。
現状として申し上げれば、公園東側で幹まわりが1メートルを超えるような柳の木が2本、立ち枯れしている状況である。
また、遊歩道や通路として整備されている場所に枯れ枝が引っかかっているが、こうした枯れ枝についての認識及び対処法や樹木の剪定をこれまで実施されたことがあるのかを含め、公園の管理に関する基本的な考え方をお尋ねする。
〔答弁:小塚都市計画課長〕
柳の立ち枯れ及び周辺路の枯れ枝等についての認識はしている。
つい先日、園路沿いの枯れ枝の撤去等を直営ではあるが、行ってきたところでもあり、できることから対応しているというのが現在の状況である。
また、柳の立ち枯れについても、今後解決をしたいと検討しているところである。
中央公園については、園路の通行の支障となる部分の剪定は実施しているが、それ以外にも防除や降雪期前後の作業に併せて師匠と認められる部分への対応や、その都度発見した倒木や枯れ枝等の撤去などを行っている状況であり、十分な管理が行き届いていないことは承知しており、心苦しく思っている。
また、当公園は整備から23年が経過し、樹木も大きく育っておりこれまで大掛かりな選定は実施していないのが現状である。
現在、市では、290箇所の公園・緑地が設置されており、一律に十分な管理を行うことは困難な状況であることから、今後はより現地の状況把握に努めるなど、できる限り予算の範囲内で適時対応に努めたいと考えている。
〔質問〕
予算措置も含めながらの定期的な管理は必要であると思う。
特に公園の管理については安全性の事もあるので、しっかりと対処していただきたい。
次に、櫛田小学校跡地の樹木管理についてお伺いをする。
学校の跡地ということもあり、所管が生涯学習・スポーツ課、管財契約課、そして地域振興・文化課の3課で管理をされている状況である。
私自身、どの課がどこまで担当なのかが分かり難いのが現状である。
最近は隣接する県道の歩道や市道に樹木の枝がはみ出したり、アメシロが蔓延って木々の葉が荒らされ放題になっても、対処できないことが多いと聞くことが年々増えていると感じている。
地区では危険性を伴う枝の切り落としや県道沿いの花壇に草花を植えて管理をして頂いたり、草つきの所を少しでも減らしたいとの思いから、サツマイモを植えて子供達との収穫祭を企画していただくなど様々な取り組みをしていただいている。
基本的な樹木管理はどうすれば良いのかと悩むことが多い状況である。
学校の統廃合から月日も経過していることから行政サイドの担当課を絞って頂き、今後の樹木なども含めた維持管理について互いに納得のできる環境を整える時期になっているのではないかと思うのだが、どのような考えなのか。
〔答弁:竹島管財契約課長〕
櫛田小学校跡地には、櫛田コミュニティセンターのほか、グラウンド及び駐車場など複数の公共的機能を併せ持ち、その他にも記念碑が建立されているスペースがある。
櫛田コミュニティセンター周辺部分は地域振興・文化課、グラウンド及び駐車場部分は生涯学習・スポーツ課、記念碑周辺のスペースについては管財契約課を含めた複数の課が管理している状況であり、いずれも市民協働事業により除草、防除、ゴミ拾い等の管理をしている状況である。
ご指摘のとおり、複数の部署による管理のため、関係課の連携が不十分であったと思われる。
また、各担当エリアの草管理等の委託業務に気を取られ桜の木などの樹木管理まで行き届いていなかったものと理解している。
このことから、複数の部署が管理する場合には、施設全体に目を配り、通年の除草管理のほか、樹木管理の計画についても協議調整のうえ、管理の一元化を検討し、適正な管理に努めていきたいと考えている。
〔質問〕
財政が厳しい折でもあり、計画的に実行されるのが良いのではないかと思う。
この新庁舎が完成をし、旧大門庁舎は耐震工事が不要であったことから子育て支援施設にリニューアルされ、旧の下村地区行政センターは地区センターへ規模の縮小はされていても両施設とも市民及びその地区の方が多く利用される施設である。
また、大島中央公園は庁舎横の都市公園であり、これまで以上に多くの市民の方が訪れる機会が増えるであろうし、学校の跡地といえば、地元意識が強く感じられる場所であることから、市内の重複施設の統廃合や利活用に関して市民の皆さんの理解を得ていかなければならないことがこれまで以上に増えるとすれば、用途が変更されても、規模が縮小されても、こうした草刈りや樹木の管理に関して適切な経費の必要性も含めた行政財産としての管理をしっかりと行っていかなければいけないのではないかと考えるが。
〔答弁:竹島管財契約課長〕
施設の維持管理と同様に害虫駆除などの樹木管理等についても地域の市民生活に影響を及ぼす重要な業務であると認識している。
各施設を担当する部署では、これまでも近隣住民の苦情や要望を聞き対応しており、樹木の種類によっては毎年手入れが必要な樹木もあれば、複数年に一度手入れすればよいものもあり、その施設の植栽状況や生育状況に応じて予算の範囲内で計画的な管理を行っていると認識をしている。
【質問項目2:人工ビジョン達成に向けての現状分析とその対応について】
〔質問〕
次に、人口ビジョン達成に向けた現状分析と対策について伺う。
先般、テレビ報道で東海北陸七県の合計特殊出生率において富山県が1.50で、最も低いとのことであった。
これは、厚生労働省の人口動態統計2016年によるものと思うが、本市の合計特殊出生率の推移をお伺いする。
〔答弁:釣保健センター所長〕
本市の合計特殊出生率は、平成24年が1.54、平成25年が1.46、平成26年が1.51、平成27年が1.62となっており、概ね上昇傾向にある。
〔質問〕
これまで、子育てをするなら射水市でというキャッチフレーズのもとで様々な子育て支援策を実施してきた成果が近年の合計特殊出生率に繋がっていると評価をするところである。
ただし、やはり問題は合計特殊出生率の上昇もさることながら出生数の減少に問題があるのかと私なりに思うのである。
全国でも2016年に生まれた赤ちゃんの数が初めて102万人を切ったとのことである。
先の全員協議会においても、本市の中学卒業生徒数をお聴きし、市内にある高校3校の1学年の受入数との比較について、私なりの持論を述べさせていただいたところであるが、先程の回答にあったように、本市においては合併直後の合計特殊出生率が1.38、そして出生率が802人、一昨年の合計特殊出生率が1.62、出生数は681人という状況から合計特殊出生率は回復傾向にあるといっても、出生数が大きく減少しているこの現状をどのように捉えているのか伺う。
〔答弁:桜川未来創造課長〕
出生数の減少は、晩婚化や未婚化が大きな要因であると考えられるが、人口規模が大きい団塊ジュニア世代がすでに40歳代に達しており、今後も人口減少と少子高齢化が深刻化するものと憂慮している。
人口減少の克服には、国と地方が総力を挙げて取り組む必要があり、本市としては、平成27年に策定した「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を着実に推進していく必要があると考えている。
〔質問〕
総合戦略の中の射水市の人口ビジョンを考えると、2030年に市民希望出生率1.853、これを達成する目標を掲げられている。
この目標達成のために、今後どのようなことが必要と考えるか。
〔答弁:桜川未来創造課長〕
2030年までに市民希望出生率1.853を達成させるためには、「射水市まち・ひと・しごと創生総合戦略」に掲げる基本目標である「家庭を持つことに夢や喜びを感じ、安心して子供を産み育てられる環境が整い、次代を担う子どもたちを育む環境づくり」が必要であると考える。
そのためには、結婚・出産・育児などの支援を充実する必要があるが、速効性のある施策を見出すことが困難な状況にある。
しかしながら、将来にわたって、活力に満ち、市民が夢と希望を持てる射水市をつくるために「射水市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を着実に実施していくことが必要と考えている。
〔意見〕
いろいろな施策があるとの話であったが、各課、横断的に周知を図り、目標とする合計特殊出生率1.853に少しでも近づけていって欲しい。
ただ、合計特殊出生率、出生数の増加というのはヨーロッパを見ても単純に5年や10年ではなかなか成果が出ないというのが現況かと思う。
最低限、20年から25年のスパンでそうした施策を続けながら如何に出生数自体の増加に繋げるかが一番大事なことではないかと思っている。
日本中、至るところでそういった企画がされているが、射水市らしい取り組みを続けて頂くこと、そして、この目標を達成できることを期待している。
【質問項目3:基金の状況とその内訳について】
[質問]
最後に、基金の状況と内訳についてお伺いする。
先般の新聞報道において「基金増で交付税削減論」という見出しの記事が掲載されていた。
これは経済財政諮問会議における民間議員の発言からはじまり、政府内でも地方財政を所管する総務省と財務省との間での議論がされており、今後、来年度予算の焦点になりそうだとのことである。
私も行方に関心がある。そこで、本市における合併後の基金残高の推移についてお伺いをする。
〔答弁:長谷川財政課長〕
合併後の平成18年度末の基金残高は約26億5千万円であった。その内訳としては、財務調整基金が約9億3千万円、市債の償還に必要な財源を確保するために確保している減債基金が約5千万円、その他の特定目的基金が約16億7千万円である。
平成28年度末までの基金残高は、約99億7千万円となり、財務調整基金が約38億7千万円、減債基金が約7億9千万円となっている。
また、その他の特定目的基金については約53億1千万円で、主な内訳として公共施設建設等基金約12億8千万円、合併地域振興基金約36億7千万円という状況となっている。
〔質問〕
財政調整基金や合併地域振興基金、公共施設建設等基金などのその他目的基金について、積み立て方の考え方と今後の活用方法の基本的な考え方を伺う。
〔答弁:長谷川財政課長〕
毎年度の決算剰余金については、普通交付税の一本算定や社会保障関係費、公共施設等の老朽化に伴う維持管理費、公債費の増加等が見込まれるなか、将来にわたって健全財政を堅持できるよう財政調整基金、減債基金に計画的に積み立てを行うとともに、繰り上げ償還により財政負担の軽減にも努めてきている。
その他目的基金についても、地域の一体感の醸成、福祉増進を目的とした合併地域振興基金、小中学校の大規模改造など投資的事業に充てるための公共施設建設等基金、新庁舎建設を目的とした統合庁舎建設基金など、将来を見据え、その基金の設置目的を達成するため、これまでの間も計画的に積み立ててきたところである。
今後とも、これらの考えに基づき、基金を積み立てていきたい。
また、基金の活用については、中長期財政計画の中でもお示ししたとおり、厳しい財政状況を踏まえ、今後見込まれる財源不足を解消するために活用することとしている。
基金の活用方法として、合併地域振興基金については、合併特例措置の激変緩和のため、これまでの間、積み立ててきたところであり、毎年度の当初予算編成時に見込まれる財源不足に優先的に活用することとしている。
また、公共施設建設等基金については、中長期財政計画に計上した投資的事業の財源として活用することとしている。
財政調整基金については、除雪経費や災害対応など、当初予算では見込むことのできない財政需要が生じた場合に活用していくこととしている。
〔質問〕
基金は単純に積めば良いという考えではなく、特に合併市である本市においては、普通交付税の一本算定を睨み、将来的にも厳しくなる財源状況を考えながら、それぞれの目的に沿って、また将来の需要に沿って積み立ててきたものと私は感じている。
ところで、この基金積立残額の増加などを以って地方交付税の削減をはじめとした地方財政計画の反映が実施されるのであれば、これまで中長期の財政予想などを立てながら計画性を持って取り組んできた本市の財政運営全般が萎縮をしてしまい、特に特色ある少子対策や子育て支援策など、合計特殊出生率の向上などにも関わってきたのではないかという特色ある施策の存続自体にも影響がでてくるのではないかと私なりに危惧をしている。
先の7日、全国市長会においても国財政の健全化を優先した地方歳出の削減は断じて容認できないとの決議もされたとのことである。
夏野市長もこの全国市長会に参加をされていたのではないかと思うが、このことに対する射水市の考え方をお伺いしたい。
〔答弁:夏野市長〕
国の審議会等において、地方自治体の基金残高が増加傾向にあるということから、地方財政に余裕があるかのような議論がなされていることは認識している。
本市においては、今後の厳しい財政運営を見据え、射水市行財政改革大綱を策定し、補助金等の見直しや公共施設の統廃合をはじめとする行財政改革等を推し進めてきた。
また、将来的にも健全財政を堅持できるよう基金の積み立てを行ってきたところである。
このような状況において、国の審議会等における議論は、地方全体における現時点での基金残高のみを注視し、本市をはじめ自治体ごとに異なる財政の実態を踏まえていない議論と言わざるを得ない。
一律に地方財源を削減するような考えは容認できるものではない。
今後とも、全国市長会等を通じて、自治体の行政運営に必要な財政需要について的確に地方財政計画に反映させ、安定的な財政運営に必要な一般財源を確保するよう国に対して強く働きかけていく。