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2012-01-14 19:02:21
庁舎整備に関する視察 PART1 愛知県西尾市役所

愛知県大府市役所(私は都合で参加できませんでしたが)と併せて新庁舎の視察研修に参加しました。


平成23年10月5日(水)

私を含む12名の議員で、愛知県西尾市の庁舎を視察しました。

実は、4日の日には同様の目的で愛知県大府市の庁舎視察も実施されたのですが、親戚の不幸があり西尾市のみの参加となりました。

西尾市は本年4月現在16万9千人余り(建設当時は10万5千人)の人口で、新庁舎は平成20年7月に供用開始され、本庁舎には現在約560名(正規職員約500名、臨時職員60名)の職員の方が務めておられる状態で、鉄骨鉄筋コンクリート構造地上7階(一部地下1階)の庁舎棟(延べ床面積18,283�)と、敷地内にはレストラン・トイレ棟、車庫・倉庫棟が建設されています。

設計の基本的考え方

庁舎の設計にあたっては、長期にわたり新庁舎としての十分な機能を満たすとともに、市民のだれもが自由に気軽に立ち寄れる安らぎと快適性にあふれた、親しみのある庁舎を創造することを設計の基本とされ、次のことに留意されているそうです。

【公園庁舎】
市民の憩いの場としての公園広場を整備し、併せて防災活動拠点および市民のイベント利用を可能にする。

【空間計画】
窓口部門は見通しの良い市民モールに面し、低層階の1階と2階にまとめ、市民サービスと機能性を両立させる。

【防災計画】
想定される大地震等に対し、庁舎全体の安全性を高める基礎免震システムを採用し、災害対策本部機能の充実と災害時のバックアップ機能の充実を図る。

【ユニバーサルデザイン】
誰にでも優しく使いやすい庁舎を目指し、窓口部門は全体を見渡せる明快で視認性の高い空間構成とした。

【環境配慮】
負荷をもとから断つ建築形態と省エネ・省資源化、自然エネルギーの活用に重点を置いた。


以下、視察事務局(津田議員)がまとめ
た視察報告書を添付いたします。

愛知県西尾市視察報告
視察日 平成23年10月5日 午前10時〜午後12時30分
視察者 瀧田啓剛、帯刀毅、四柳允、中野正一、奈田安弘、高橋久和、赤江寿美雄
津田信人、伊勢司、吉野省三、石黒喜隆、沢村理
対応者 副議長、議会事務局職員、総務課職員
視察目的 (1)庁舎建設事業について
(2)議会フロアー整備の概要について
(3)庁舎の見学

(1)庁舎説明について
建設当時人口    10万5千人      現在169千人
庁舎内想定人員人数 480人        現在556人
対象議員定数    平成23年4月より   32人
敷地        19,832�
建築面積      本庁舎4,461� 東庁舎1,358� レストラン310�
延べ床面積     18,283�(本庁舎)
階数        地下1階、地上7階
構造        鉄骨鉄筋コンクリート造(免震構造)
総事業費      7,026,046千円

(2)質問について
○太陽光発電の発電容量はどのくらい? 喫煙室は?
1階フロアーの照明が賄える(晴天時)。 喫煙室は各フロアーにある
○ 職員駐車場はどの様になっている?
市が周辺の土地を借りて用意している。料金は1人800円負担している。
○ 庁舎建設において5回の見直しはなぜか?
市当局からの見直しや建設における財政的な理由、阪神淡路大震災後の建設工法の見直し、市長選挙の公約による見直し等があった。
○ 建設において市民の反対意見は?
アンケートや市民団体との意見交換でも反対意見は3パーセントで、当局としては以外に少ないことに驚いた。むしろよい物を作ってほしいとの意見が多かった。
○プロポーザルに至るまでの基本構想がしっかり行われていたようだが?
基本構想まで時間を十分にかけ、市民からもいろんな意見を聞いた。
○ 23年に合併しているが庁舎整備との関連はあったのか?
合併をにらんで建設したのではなく、建設進行中に合併となった。
○ 合併後本庁の職員は増えたのか? 支所はあるのか?
人口は10万8千人から16万9千人となった。本庁の職員は480名から560名となった。
下水道課の40人は別の庁舎に移転。合併以前の町村庁舎はそのまま支所として活用し、3箇所の支所は20名から30名が在職している。
○免震構造の費用については?
構造の単独の費用は分らないが免震構造にする費用は6パーセント高額と聞いてる。しかしその他の構造上安くできるので2から3パーセントアップでないかと思う。
7階建てであることから免震構造とした。
○免震ゴムの取替え期間はどのくらい?
30年から40年は大丈夫と聞いている。
○液状化の対策はどのように?
地盤改良工事を行い対処した。
○水害対策は考えられたのか?
基本的に海より8キロメートル離れており、津波のことは考えていない。
浸水対策として道路より80センチ上に建設。

(3)考察
庁舎は平成16年より建設の計画がされており、庁舎内において狭隘化が問題となり耐震問題も課題であったことから建設に至った。3月11日の地震では大きくゆっくり庁舎は揺れたものの被害は全くなかった。災害対応対策として、災害時72時間の発電装置があり緊急災害対策室も設けられていた。
環境に配慮し、雨水をトイレ水や散水に活用し、貯水層の水を清水とする装置が設置され災害時の飲料水となるよう考えられていた。
ユニバーサルデザイン委員会に外国人、障害者、子育て者などいろんな立場の人で構成し、多くの意見を取り上げ庁舎の些細な所にも生かされている。
例 �外国人=ひらがな掲示案 �弱視の方=黒地に白文字案 �北に事務所を配置することで冷房の電気代金を抑える �太陽光発電の活用(助成金も受け25年で元となる)
など思考された部分が多く市民の庁舎作りであると思った。
議会フロアーでもセキュリティーが重要視されていて、防犯カメラの設置や議会事務局を通過しないと議長、副議長室に入れないようにしている。
またエレベーターも職員用と市民用と区分けし夜間勤務対応ができるように考慮されている。市民には多目的室や会議室、レストランが区分されており庁舎が閉庁しても活用できるようになっていた。やはり西尾市でも作るからにはよい物を建設し、市民に喜ばれる庁舎を作ることが大切なことではないかとアドバイスを受けた。以上のように当市においても市民に活用され愛着される庁舎作りに努力しなければならないと感じた。
JDM
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