
平成22年7月17日(土)
射水市立 金山小学校の姉妹校である渋谷区立 猿楽小学校との交流交歓会が、金山小学校体育館で開催されました。
ちょうどこの日は富山も梅雨明け宣言がされ、日差しが強く感じられる暑い日でしたが、金山・猿楽両校児童にとっては楽しみにしていた1日だったようです。
姉妹校の縁は太平洋戦争の真っただ中、 昭和 19年9月に74名、翌年4月に80名の猿楽小学校児童が金山小学校に疎開しておられ、昭和51年10月に在京金山会員(かっての疎開児童)21名が、30年年ぶりに金山を訪問されたことがきっかけとなり、翌52年に「平和の大切さと人間の善意を伝えるために」姉妹校の約束を交わされ、相互訪問による交流が33年間続いているそうです。
交歓会では、金山小学校 黒田校長先生の歓迎の言葉から始まり、来訪のあいさつや文通相手である来訪者の紹介、プレゼント交換、記念品の贈呈等など約1時間の予定時間があっという間に過ぎ去って行きました。
夕方から太閤山カントリークラブで開催された交流歓迎懇親会では、疎開児童としての経験のある 戸田金山会会長さんや富澤さんと同席となり、当時の疎開児童の様子や戦争中の苦しい食糧事情の中で、誠意をもって接していただいた金山の人々のありがたさetc、貴重なお話をお聞きすることができ、こうした場に参加出来たことについて、私自身大変ありがたく感じております。
猿楽小学校のある猿楽町は、鎌倉時代 将軍 源頼朝がこの地で猿楽を催し、その道具を埋めた・・・という言い伝えから名付けられているそうです。
猿楽とは、平安時代から室町時代にかけて流行した物まね、曲芸など多種多様な日本の芸能のことで、現在に伝わる能や狂言のもとになったそうです。
こうしたことから、サプライズアトラクションとして、能 「安宅」と言う曲の最後の場面のご披露があり、弁慶の勇壮な舞を鑑賞させていただきました。
「平和」ということについて感じることが希薄になりつつある現代社会において、こうした歴史と人と人との温かい交流を続けてこられた両校の「姉妹校交流」については、大変意味深いものがあると感じました。
この交流事業も変換期にあるとお聞きしましたが、交流のかたちが変わっても守るべき人としてのつながりを感じられた1日だったと思います。